※注意:水谷相手の夢小説です※

水谷夢小説「女の子の日」

 それは化学の授業の終わりの出来事だった。その日は実験があったので理科実験室で授業が行われた。その授業が終わって、私、櫻井遥香は友達と一緒に教室に帰ろうとしていた。その時、水谷から声を掛けられた。
櫻井さん、ちょっと時間もらってもいい?」
「え?うん。わかった。」
遥香は友達に「先に行ってて」と声を掛けて理科実験室に残った。
「水谷君どうしたの?」
理科実験室からは教師も生徒もみんな続々と出ていく。
「もうちょっと待って。みんながいなくなるまで。」
「え?うん…?」
遥香は水谷が何をしたいのか皆目見当もつかなかった。遥香と水谷は同じクラスなので多少話はしたことがあるけど、そこまで親しい間柄じゃない。わざわざ呼び止められてまで何を話すことがあるのだろうか?なぜみんながいなくなるまで待つ必要があるのか?遥香は疑問に思った。

 みんなが理科実験室から出ていって水谷と遥香は2人きりになった。そこでようやく水谷は口を開いた。
櫻井さん、スカートの後ろ、血ついてる」
「え!?」
遥香は我が耳を疑った。慌てて自分のスカートの後ろ側を見る。よく見えない。
「ほんのちょっとだから、後ろ側を前に持ってこないと見えないかも」
遥香は言われた通りスカートのウエストの部分を持って後ろ側が前に来るようにくるりと回した。確かにスカートに少し血がにじんでいた。遥香は恥ずかしくて顔が赤くなった。水谷はワイシャツの上に着ているセーターを脱いで遥香に渡した。
「これ着てみて。ちょいデカめのセーターだから、女の子が着たらスカート隠れると思う。」
「え、いいの?ありがとう。ごめんね。」
遥香は水谷のセーターを借りて着てみた。これなら血がついてるところは隠せる。
櫻井さん生理用品は持ってる?もしないならオレ購買で買ってこようか?」
「あ、生理用品は教室戻ればかばんにあるから大丈夫。でも、どうしよう。着替えがない。」
昨日体育があったので体操着は持ち帰って洗濯中だった。友達に借りるという手もあるけど、なんで今日は体育もないのにジャージ着てるんだって周りから不審に思われて遥香に月経がきてることがバレるかもしれない。あまりそういうことは他の男子にはバレたくない。
「着替え?今日は一日そのセーター着てていいよ。」
「でも水谷君寒くない?」
「オレは全然へーき。いざとなったらウィンブレも持ってるし、気にしないで。それより早くトイレに行った方がいいよ。具合は悪くない?」
「ありがとう。言われてみればちょっとお腹に違和感あるけど、鎮痛剤も持ってるから大丈夫。じゃあ、私、急いでトイレ行かなきゃだから行くね!」
「行ってらっしゃい」
遥香は急いで教室に戻って生理用品を持ってトイレにダッシュした。幸い本格的に漏れ出す前に気付けたのでこれ以上スカートへの浸出はなさそうだ。遥香は水谷の細やかな気遣いとセーターを貸してくれた優しさに心から感謝した。

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