「おお振りの世界に異世界トリップ 第18章」
夏大3回戦、西浦高校vs崎玉高校の試合の日がやってきた。試合の1時間前になってベンチに入ったら、マネジの篠岡とナマエはバットやヘルメットやキャッチャー防具を棚に設置したり、ジャグにドリンクを作ったりして試合開始に備える。今日は篠岡がスコア表を書く担当で、ナマエはその他の担当だ。具体的には打者の立ち位置やスタンスをチェックしたり、ランナーの動きを見たり、選手たちに配給をヒアリングして配給表を書き起こしたりする。スコア表作成担当の篠岡は基本的に試合から目が話せないので、ジャグにドリンクを作ったりといった雑務も今日はナマエの担当だ。ナマエはクリップボードに紙とシャーペンをセットして首から下げる。ナマエは準備万端だ。
「1回目、しまっていこー!!!」
キャッチャー阿部の声が響き渡る。いよいよ試合開始だ。
1回表、崎玉高校の攻撃は1番がショートゴロで一死。2番のライナー性の打球を栄口がジャンピングキャッチして二死。3番はファーストゴロで三死。すぐに攻守交代となった。
「栄口君!今のジャンピングキャッチ超かっこよかったよ!!ナイスプレー!」
ナマエは攻守交代でネクストバッターサークルに行こうとしている栄口に声を掛けた。
「あはは、どうもありがとー」
栄口は照れくさそうにしながらもナマエにお礼を言った。
1回裏、西浦高校の攻撃は1番田島がセーフティバントを成功させて無死一塁。2番栄口の打席では、1~2球の間にファーストランナー田島に容赦なく牽制球が飛んできた。1ストライク入ったところで栄口が送りバントを成功させて一死二塁。3番泉はファーストの頭を超える長打がギリギリフェアとなり、セカンドランナー田島がホームに帰って西浦高校に1点目。泉も三塁まで到達した。一死三塁。
「せーのっ」
「ナイバッチー!!」
篠岡とナマエも選手と一緒にナイバッチをやった。
4番花井の打席では監督からスクイズの指示が出た。花井は無事スクイズを成功させてサードランナー泉がホームに帰って西浦高校に2点目が入った。ナマエは篠岡とハイタッチをした。スクイズの結果、アウトになって帰ってきた花井にも「ナイバーン」と声を掛けてハイタッチをした。しかし、ナマエが花井をハイタッチを終えてベンチに座り直した直後、田島の「満足してんなよ」と言う声が聞こえてきた。
『え?』
ナマエは思わず振り返って田島と花井の様子を窺った。田島は言うだけ言ったら三橋とキャッチボールに行ってしまった。花井は困惑しているように見えた。
『満足すんなって、4番なんだからスクイズじゃなくてちゃんとヒット出せって意味かな?でも今の打席は監督からスクイズの指示が出てて、花井はそれに従っただけだよね…?』
ナマエはまるで自分がそう言われたかのように悶々とした。そうしているうちに5番巣山は三振して三死で攻守交代となった。
2回表、崎玉高校の攻撃は4番がピッチャーフライで一死。5番佐倉は予定通り敬遠した。
「敬遠って、結構ヤジられるんだね…?」
崎玉の応援席に座ってるおじさんが「きたねーぞ」とか「キャッチボールはよそでやれ」とか叫んでいるのを聞いてナマエは正直イヤな気分になった。敬遠ってこういうものなんだろうか。
「崎玉の応援席には血の気の多い人がいるみたいだねえ」
篠岡も少し呆れているようだった。
『三橋は大丈夫なのかな?』
ナマエは三橋の様子を窺った。
『一見平気そうに見えるな。あの顔に出やすい三橋が平気な顔してるってことは何とも思ってないのかな。』
ナマエはあのビビリの三橋が敬遠のヤジに全く動じてないのは正直意外に思った。でも、よくよく考えてみれば三橋は桐青戦でも味方の応援席の人数にはビビってても、桐青の応援団のことは何とも思っていなかった。三橋が怖いのは仲間に嫌われたりガッカリされることで、敵にどう思われても気にならないタイプなのかもしれない。何はともあれ、三橋が動揺してないのにマネジの私が動揺してちゃダメだ。ナマエは気を引き締めた。
6番はショートゴロで6-4-3のダブルプレーが決まった。これで三死で攻守交代だ。
「ナイス連携プレー!」
ナマエは帰ってきた巣山、栄口、田島とハイタッチを交わした。
「三橋君もナイピッチ!ヤジすごかったけど、平気?」
ナマエは一応三橋に声を掛けた。
「オ、オレ、へーき…!」
三橋は得意気だ。
「そっか、よかった」
ナマエはニコッと笑った。
2回裏、西浦高校の攻撃は6番阿部がセンター前ヒットで無死一塁。7番沖の打席の1球目でモモカンから盗塁の指示が出た。阿部は無事に成功させて無死二塁になった。2球目に沖が送りバントを成功させて一死三塁。8番水谷は、崎玉の投手がスクイズを警戒したのか1・2球ともにボール球でボールカウント0-2になった。結局そのままフォアボールとなり、水谷は一塁出塁。一死一・三塁。9番三橋はサードゴロになったが相手がエラーでボールをこぼしてファーストランナー水谷が二塁に進塁した。三橋は一塁にスライディングするもアウトで二死二・三塁。
『あ、これは…』
ナマエは阿部を見た。阿部は、案の定、スライディングした三橋を見てワナワナと震えていた。
「阿部君、三橋君のこと心配なんだね」
篠岡も阿部のことを見ていたようでワナワナと震えている阿部を見てそう言った。
「心配なのに、それが怒りに変わっちゃうところが阿部って感じだよねー」
ナマエはアハハッと笑った。篠岡も「そうだね」とクスクス笑っている。
1番田島はバントを成功させて、サードランナー阿部がホームに帰った。これで西浦高校は3点目の得点だ。サードがファーストに送球したのを見てセカンドランナー水谷も三塁を蹴って帰還を試みたがファーストが前に出てカットし、バックホームした。結果、水谷はアウトになり、三死で攻守交代。
3回表、崎玉高校の攻撃は三者凡退で終わった。
3回裏、西浦高校の攻撃は2番栄口がシングルヒットで無死一塁。3番泉はセンター前ヒットで無死一・二塁。4番花井はライトフライ。一死一・二塁。6番巣山はセンター横を抜けるヒットで一死満塁。7番阿部は、なんと阿部の方からフォアボールを待つとサインが来た。ニイッと極悪な笑みを浮かべる阿部。ナマエは阿部のその笑みを見てププッと吹き出した。
「阿部はホントに性格が悪いねえ…」
ナマエが誰に言うでもなくボソッとつぶやくと水谷が「それな~!」とニッコニコの笑顔で返してきた。そして阿部は本当にフォアボール押し出しを成功させた。西浦高校に4点目が入った。引き続き一死満塁。
「阿部ホントにやりやがった!」
「すげーな!」
ナマエは水谷とハイタッチを交わした。
8番沖はバントするもキャッチャー前ゴロでキャッチャー佐倉がホームを踏んでサードランナーをアウトにした上に一塁へ送球し打者もアウトになった。このゲッツーで三死となり攻守交代。
「阿部!さっきの極悪な笑み、めっちゃよかった!」
ナマエは塁から戻ってきた阿部がキャッチャー防具をつけるのを手伝いながらそう話しかけた。
「ハッ、野手あがりは脆くて助かるぜ」
阿部はまたニヤリと笑った。
「それそれ、阿部のその悪い顔超好きだわ」
ナマエは「ハハハッ!」と笑いながら言った。阿部は「そりゃどーも」と返事をしてからグラウンドに出ていった。
4回表、崎玉高校の攻撃は1番がレフトフライで一死。2番が出合い頭のセンター前ヒットで一死一塁。3番はバント失敗してサードフライとなり二死一塁。4番はいい感じに打ち損じた結果ヒットとなり二死一・二塁。5番は再び敬遠をして二死満塁。6番はセカンドフライで三死となり攻守交代。
4回裏、西浦高校の攻撃は8番レフト水谷がライト前ヒットで無死一塁。9番三橋はバント失敗で一死一塁。1番田島は崎玉の送球ミスでセーフティバント成功。一死一・三塁。2番栄口は崎玉が満塁策をとったようでフォアボールで出塁し、一死満塁。3番泉はショート前ゴロで水谷がホームに帰って西浦高校に5点目が入った。崎玉のショートはファーストへ送球し、泉はアウトになる。二死二・三塁…で終わると思ったらまさかの田島が三塁を蹴った!
「え!?」
ナマエは思わず立ち上がった。
「田島!すべれ!右!!右!!」
ネクストバッターサークルにいた花井が田島に指示する。田島がホームに着くより前にキャッチャーがボールを捕球した。
『やばい!』
ナマエはそう思ったが、田島はタッチしようとする崎玉のキャッチャーの腕をかわしてホームベースを右手でタッチした。
「セーフ!!」
西浦高校に6点目が入った。これはデカい!二死二塁。
「うら!帰ってきたぞ!!」
得意げな田島。
「田島様~~~!!」
「ス、ゴ…ッ」
ナマエと三橋が田島に駆け寄って喜びを共有しようとしたところでモモカンから「ちょっと待ちなさい!」と制止が入った。モモカンは「今のはあぶなかったよ」と田島を窘めた。なぜか三橋が「すみません…」と謝ってる。田島がモモカンに説教を受け終わったところで、ナマエはこそっと田島に「でもかっこよかったぞ!」と声を掛けた。田島はヘヘッと笑いながら「三橋と約束したからな!」と言った。
「約束?」
「さっき三橋がバント失敗して落ち込んでたから、オレが挽回するって約束したんだ」
ナマエはそれでピンときた。
「あー!だから三橋君が謝ってたのね。てか君らホント仲良くなったよな。」
「おう。オレ三橋好きだぜ。あーいうスッゲエがんばってるエースがいると、ぜってー勝ってやろうってやる気が出んだよな。」
「私も、三橋君見てると、こいつのすごさを絶対世間に知らしめてやるって気分になる!」
田島とナマエはしばしの間見つめ合った。そして田島が右手の拳をナマエに向かって突き出した。
「勝つぜ!」
「うん、このまま完封コールド狙っていこう!」
ナマエは田島の拳に自分の拳をコツンとぶつけてグータッチをした。
しかし、4番花井は不調なようで三球三振だった。これで三死で攻守交代だ。
『4番のプレッシャーなのか、4番だからマークが厳しいのか、それとも最初の打席の田島のアレの影響か…?』
ナマエは花井の様子を窺った。三橋に何か話しかけている。
「お前じゃねえっつってんだろ!!」
西浦のベンチに花井の大声が響いた。ナマエもびっくりしたが、モモカンも志賀先生も篠岡も驚いて固まっている。もちろん三橋もだ。
「三橋ィ!!!」
グラウンドから阿部が三橋を呼ぶ。三橋は花井から逃げるようにマウンドへ走っていった。花井は自分の大声に自らも驚いたようで呆然としていた。
「監督、花井君、今日ちょっと様子おかしくないですか?4番のプレッシャーですかね?」
ナマエは思いつめてる様子の花井を見てて何かした方がいいんじゃないかと思い、モモカンに相談をしてみた。
「そうねぇ、だいぶ効いてるみたいね。でもせっかく煮詰まってるみたいだし、花井君にとっては今日は成長のチャンスよ。もうちょっと様子を見ましょう。」
「そうですか…」
モモカンがそう言うなら何もしないでおこうとナマエは思った。本人に自分で突破口を見つけてもらうしかない。次にナマエは怒鳴られた三橋の様子を窺った。ちょっと顔が青ざめているように見えなくもない。
『三橋、大丈夫かな…』
5回表、崎玉高校の攻撃は7番がバントでファーストゴロ。田島は怪我してて送球できない。ナマエは『まずい…』と思ったが田島が三橋を呼んで3-1-4の連携で打者をアウトにした。
『やっぱ田島君はうまいなぁ』
ナマエは感心した。田島と三橋は「ナイスロー!」「ナイファースト!」と褒め合っている。8番は一・二塁間前方のゴロだ。田島が捕球したが一塁までは遠い。これで送球したら怪我が悪化する可能性がある。栄口は「投げんな!」と田島を止めた。すると田島は一塁へ駆け出しスライディングで塁にタッチして打者をアウトにした。
「田島君、足速ッ!かっけー!!」
ナマエは誰に言うでもなく思ったまま感想を口に漏らした。三橋と田島は「ナイファースト!」「ナイピッチ!」と再び褒め合っている。
「ひゃー、千代ちゃん見た?あの2人って超かわいくない?!」
ナマエは隣の篠岡に話しかける。
「あー、2人ともナマエちゃんの"推し"なんだもんね」
篠岡は大興奮のナマエを見てるのがおもしろいのかケラケラと笑っている。
9番はファールになった打球を田島がフェンスによじ登って捕球しアウトにした。
「えー!田島君、1人で3アウト稼ぎやがった!」
攻守交代でベンチに戻ってきた田島にナマエは「ナイスプレー」と声を掛けてハイタッチをした。
5回裏、西浦高校の攻撃は5番巣山がフォアボールで出塁、無死一塁。6番阿部はスクリュー連続で三振、一死一塁。7番沖もスクリュー連続で三振、二死一塁。8番水谷もスクリュー連続で三振。これで三死目となり攻守交代となった。
5回が終わったらグラウンド整備の時間だ。三橋は投手なのにピュッと駆け出していった。そんな三橋を見て阿部が青ざめながらブチ切れている。花井は自分が三橋に戻るよう伝えておくからと阿部に「気ィ鎮めとけ」と伝えた。ナマエはさっき花井が三橋に怒鳴ったのを見ていたので、今花井が三橋に話しかけて大丈夫だろうかと心配になった。でもさすがにマネジのナマエはグラ整には出れないし、追いかけるのも変だ。なので怒りに震えている阿部のケアをすることにした。
「阿部、ドリンク飲む?バナナとか食べる?」
「あー、ドリンクくれ」
「あいよ」
ナマエは阿部にドリンクを手渡した。
「三橋君ね、たぶんだけど三星時代は投手として大事にしてもらえてなかったからグラ整も出させられてたんじゃないかなと思うよ。というか本人が自分でダメピだから他の部分で何か少しでも貢献しなきゃって積極的にグラ整出てたんじゃないかな。だから、今になってもついクセでグラ整行こうとしちゃうんだと思う。あくまで私の予想だけど。」
「ああ、なるほどな。それはありそうだな。ダメピじゃねえって自信持たせてやりてえのになかなか難しいんだよなぁ。」
阿部はため息を吐いた。
「中学時代3年分のトラウマだからね、そう簡単には癒えないよ。でも、三橋も少しずつ西浦のみんなに心開いてきてるじゃん。焦らずゆっくりいこうよ。今日このまま完封コールド勝ちとかできたら自信につながるかもしれないし。」
「…そうだな」
「あと1点だよ。がんばってよ!」
「おう」
阿部と話し終わった後はナマエはジャグのドリンクの補充をしながら、三橋の帰りを待った。
『なかなか帰ってこないな。まさかグラ整出てるのか?』
グラウンド整備中のメンバーを確認する。三橋は出てない。それだけじゃない。花井も出てない。
『三橋はともかく、どうして花井も出てないの?2人で何か話してる?』
ナマエは先ほど三橋に怒鳴ってた花井や思いつめた表情をしてた花井のことを思い出して、気が気じゃなかった。でも三橋は田島と一緒に元気よくベンチに戻ってきた。表情は明るい。ナマエは一安心した。
「花井に言われてなんですぐ帰ってこねーんだよ」
阿部が三橋に訊ねた。ナマエも気になる。
「花井が三橋イジメてたんだよー」
田島がいたずらっぽく笑いながら言った。
「ちっ、ちがうっ!」
三橋は否定しながらグラウンドに出ていく田島を追いかけた。
『イジメ…は田島の冗談だろうけど、やっぱ花井と三橋は何か話していたんだ。何の話をしたんだろう。』
ナマエは花井を見た。なんだかすっきりした顔をしているように見える。さっきまでの何かに追い詰められたような緊迫感がない。
『もしかしたら2人でなんかいい話ができたのかも…?』
6回表、崎玉高校の攻撃は1~3番が三者凡退に終わった。
6回裏、西浦高校の攻撃は9番三橋がピッチャーの頭を超えるヒットで出塁した。無死一塁。1番田島は送りバント成功で一死二塁。2番栄口も送りバント成功で二死三塁。3番泉は崎玉が敬遠をした。二死一・三塁。4番花井はヒットを打った。サードランナー三橋だけでなく泉もホームに帰って8点目が西浦高校に入った。花井は三塁への進塁を試みたがアウトになった。三死で攻守交代。ナマエは塁から帰ってきた花井に帽子とグラブを渡し、代わりにヘルメットを受け取った。
「花井君、ナイバッチ!最後守り切って完封コールド勝ち決めよう!」
「おう!行きます!」
7回表、崎玉高校の攻撃は4番がショートフライで一死。5番佐倉は…まさかの最後に勝負を挑むことにしたらしい。
「ここにきて勝負すんのか…!なんつーかさすが阿部だわ。」
ナマエは誰に言うでもなく本音を口に出した。
「阿部は本当にキャッチャー向きな性格してるよね」
ナマエの独り言を聞いていた西広が話しかけてきた。
「そうね、本当に頼もしいよね」
「阿部が味方で本当によかったってオレ思うよ。」
西広が言った。
「私も。あいつを敵に回すのはイヤすぎ!」
ナマエは西広の意見に激しく同意した。
結局5番との勝負はフェンスギリギリのセンターフライで二死となって終わった。6番は三振。これで8-0で西浦高校の完封コールド勝ちが決まった。
試合終わり、選手たち球場の外で着替えをしている間にマネジの篠岡とナマエは父母会メンバーと一緒にアイスの買い出しに行った。7月の熱い日差しの中で行われた試合の後のアイスは格別においしいだろう。ついでに篠岡とナマエもアイスを貰った。
「やっぱり夏はアイスだねー!」
ソフトクリームを一口食べたナマエが篠岡にそう言った。
「ね!でも冬にあったかいこたつで食べるアイスもおいしいよね!」
「あーわかる!結局アイスはいつでもおいしいってことだ。」
「だね」
篠岡とナマエはアハハッと笑い合った。
他校の試合状況を調べてみると次の4回戦は港南高校との対戦になるらしい。それから篠岡が上昇株だと評価していた美丞大狭山がやはり3回戦に勝利して4回戦へ進出している。ちなみに美丞大狭山の4回戦の対戦相手は狭山高校だ。次回以降の試合に備えて、篠岡とナマエはさっそくこの3校のデータ収集・分析を開始した。
西浦高校野球部を次も勝たせてみせる!
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