※注意:おお振りの原作沿いの名前変換小説(夢小説)です※
※注意:夢小説とはいえ特に誰かと恋愛する予定は今のところないです※

「おお振りの世界に異世界トリップ 第37章」


 4校合同練習後の帰りのバスの中、ナマエは疲労困憊で爆睡していた。しかし、後ろの座席から「オメーが言え!」という大きな声が聞こえてきて目が覚めた。後ろを振り返ると花井と阿部と三橋で何か話をしているようだった。
『なに~…?眠いんだけどなァ…。』
ナマエがそう思いながら「ふああ」っと欠伸をすると花井は三橋を立たせて「みんな聞けー!三橋が大事なこと言うぞー!」と大声で呼びかけた。その声を聞いて他の眠っていた選手たち・篠岡・モモカン・志賀先生が目を覚ます。
「あ、の、あの…」
立たされた三橋は顔を赤くしてモジモジしている。
「なんだよ?」
「どーしたー?」
目をパッチリを開いた田島と逆に寝ぼけ眼の泉が三橋に問いかける。三橋は蚊の鳴くような小さな声で何かをボソボソッと喋った。全然聞き取れない。
「みはしー、聞こえないよー。もっかーい。」
水谷はいつもの気の抜けたフニャリとした笑顔で優しく三橋に声を掛けた。
「……っ、みんな、怪我、しないでっ、やろう!」
三橋は顔を真っ赤にしながら三橋にしては大きめな声でそう言った。
「オッケー」
「気ィつけよ!」
巣山と栄口が笑顔で返事をした。ここで花井が口を開いた。
「あのな!今ポジ2つずつやってっけど、自分のやりたいポジションのが練習気合入るしチーム力も上がるだろ!打順だって点取ることだけ考えて組めんのが1番いいんだ!」
花井は言葉足らずな三橋が本当に言いたかったことが伝わるようにと補足説明をした。
「あ、そゆこと?」
泉は花井の補足説明を聞いてようやくピンときたようだ。まあ、ナマエ自身も泉と同じで花井の補足説明があったからこそ三橋の言いたかったことの真意を理解したのだった。
「だから!全員怪我禁止!って三橋が言ってた!」
花井は大きな声でそう宣言した。他の選手たちは「よくわかった!」「大事だな!」と笑顔で返事をしていた。
『三橋君は阿部と上代選手の怪我を見て何か思うところがあったんだろうか』
ナマエは三橋の背中を見つめながらそんなことを思った。そして今日の試合で上代が怪我をした瞬間や美丞大狭山戦で阿部が怪我をした時のことをナマエは思い出した。今思い出しても胸が痛くなる。ナマエはさっきまであんなに眠かったのに、今はもう目が冴えてしまって全然眠れなくなった。
「監督」
ナマエは前の席に座っているモモカンに話しかけた。
「ん?何?」
「怪我を防ぐためにできることってなんですか?」
ナマエには怪我禁止と言われても具体的にどうしたら怪我が防げるのか見当がつかなかった。モモカンなら何か知っているんじゃないかと思った。モモカンはナマエに「いい質問だね」と言いながら口角を吊り上げるようにして笑った。
「怪我なんて防ごうと思って防げるもんじゃないと思う?でもね、怪我を防ぐためにできることって案外色々あるのよ。例えば1つ目、危ないプレーをしないこと。すっごくシンプルでしょう?阿部君が怪我をした原因なんかはまさしくここにあるよね。あの時の阿部君は相手の得点を防ぎたいという気持ちが先行しすぎて、逸れた球を無理やり捕りにいった。結果、ランナーのコースを塞いでしまった。ランナー側の倉田君も点を取りたい気持ちが強すぎてそこに突っ込んだ。2人とも自分自身の身体の安全をないがしろにして危ないプレーを行ったってこと。スポーツ選手にとって怪我をしないことがいかに重要かわかっていたらあんな危険なプレーはしないよね。だから今日三橋君をはじめとしたみんなが怪我をしないことの重要さに気付けたのはとっても大きな収穫だよ。」
モモカンはそう言ってニッコリ笑った。ナマエはモモカンの言うことをメモするためにノートとペンを取り出した。
「それから2つ目は身体の柔軟性を上げること。みんな運動の前後には必ずにストレッチをするでしょう。あれが怪我を防ぐためっていうのは知ってるよね。すごく当たり前のことで何を今更って思うかもしれないけど、身体の柔軟性って怪我をしないためには本当に大事なの。例えば桐青戦で三橋君が打者の時に一塁で派手に転がったことがあるのを覚えてる?」
もちろんナマエはそのシーンのことは鮮明に覚えていた。
「はい。覚えています。」
ナマエがそう言うとモモカンは再び口を開いて説明を続けた。
「あんな転がり方をしたのに三橋君がどこも痛めなかったのは単に運が良かっただけじゃなくて三橋君の身体の柔軟性がとても高かったからよ。だから練習前のアップや練習後のダウンを入念に行って毎日コツコツ身体の柔軟性を高めていくことはとっても大事なんだよ。」
ナマエはモモカンの言葉に耳を傾けながら必死にノートにメモを取った。
「3つ目は栄養を取ること!スポーツで怪我を起こしやすいのは筋肉・関節・骨なんだけど、これらを作っているのはタンパク質やビタミンやミネラルといった栄養素だよね。だから栄養バランスのとれた食事で筋肉・関節・骨を強くすることは怪我を防ぐことに繋がるの。そして4つ目に大事なのは休養だよ。これも当たり前の話なんだけど休養が足りなくて疲労が溜まって筋肉・関節・骨に負担がかかった状態ではいい動きができるはずないよね。それに、そんな状態で無理して運動をしたら余計に身体に負担がかかる。だから毎日十分な睡眠をとって身体を休めることもトレーニングの一環なんだ。あと毎週月曜日はミーティングのみで練習はしないでしょ?あれは週1回はゆっくり身体を休ませて疲労を溜めないようにしようって狙いがあるの。ま、これは普段から言ってるからわかってるよね。」
モモカンはそう言った。ナマエは「はい!」と言って頷いた。
「5つ目はメンタルを鍛えること。これももう説明しなくても理由はわかるよね。試合中、焦ったり緊張したりすると身体が上手く動かせなくなることがあるでしょ。"健全な精神は健全な肉体に宿る"なんていう言葉があるけれど、逆もまた然りよ。メンタルの弱さは身体の弱さや不調につながるし、身体の弱さや不調は怪我や故障に繋がる。そういうわけで練習中に瞑想の時間を設けているの。さて、ほとんどが普段からやっていることでガッカリした?でも逆に言えば普段からやっているそれらをちゃんとこなすことが怪我を防ぐ道なのよ。だからナマエちゃんはこれからも今まで通りマネジの業務をしっかりこなして選手をサポートしていってちょうだい。」
モモカンはそう言ってナマエに力強い目線を送ってきた。モモカンは"何も不安になる必要はない"と言ってくれているのだ。上代の怪我や阿部の怪我を思い出してナマエが不安と焦りに駆られていたことがモモカンにはバレバレだったようだ。そしてモモカンはさらに言葉を続けた。
「それから…これは起こってほしくないことだけど、万が一またうちの選手が怪我をしちゃった時は美丞大狭山戦の時みたいにRICE処置を頼むね。あの時のナマエちゃんの対応は120点だったよ。初めてなのに手際が良くて、よく勉強してきたんだなってことが伝わりました。」
モモカンはそう言ってニコッと笑った。ナマエはモモカンに褒められて目頭が熱くなるのを感じた。ナマエは込み上げてくる涙を隠すため「ありがとうございます!」と言って深く頭を下げたのだった。
 それから10分程でバスは姫路駅に到着した。姫路駅からは電車で大阪駅へと向かう。夜の上り列車なので車内は比較的空いていた。空いている席を見つけたので阿部と篠岡とナマエは座らせてもらうことになった。ナマエの前には田島が立っている。ナマエは田島に聞きたいことがあったことを思い出した。
「そういえば田島君さー」
「お?なんだ?」
田島はキョトンという顔をした。
「第1試合の時さ、三橋君に"リードめんどくさくてゴメン"って言われてたじゃん?」
「ああ、言われたな」
「あの時なんか田島君の様子がおかしかった気がしたんだけど気のせい?」
「あー…」
田島は顔をポリポリと掻いた。
「あ、言いたくなかったら無理に話さなくていいよ?」
ナマエは歯切れが悪い田島を見て『訊かれたくないことだったかな』と思った。
「いや、別に話したくねーってこたねーよ。…あの時はさ、なんつーか…捕手に目覚めそうになってた、みたいな!?」
「え、ど、どういうこと?」
田島の言ってることがナマエには突拍子もないことに感じられた。なにがどうしてそうなるのか予測ができない。
「ん-とさ、"三橋にめんどくさくてゴメンなんて言わせたくなかったな"とか"オレは三橋にいい投球してもらいたいからめんどくさくてもがんばりたいんだ"とかそんな感情が湧いてきたんだよ。んで唐突にそうやって投手のために尽くして、投手の力を引っ張り出すのが捕手の役割なんだなってひらめいちゃったわけ。そしたらなんか三橋に対してなんとも表現しがたい熱い思いが湧いてきてさ、"うわー、オレ、このまま捕手に目覚めちまいそうでこえー!"って思った!」
田島はそう言った後、照れくさそうにヘヘッと笑った。
「それはいいことじゃん!」
ナマエは田島が三橋に対してそんな深い感情を抱き始めたということが嬉しかった。
『ここにも三橋のために力を尽くしたいと思ってくれてる人がいる…!』
ナマエは田島の横に立ちながら居眠りをしている三橋の姿をチラッと見た。
「三橋君って結構人タラシだよね」
ナマエは田島にそう言った。
「お?あー?ま、そうかもな。」
田島も三橋の顔を見てフッと笑った。

 姫路駅から電車に乗って約1時間後、西浦高校野球部は大阪駅に到着した。時刻はまもなく20時15分になろうとしている。モモカンを先頭にぞろぞろと歩いていくと大阪駅桜橋口のバス乗り場に到着した。ここでモモカンが部員たちに「集合!」と声を掛ける。モモカンの周りを取り囲むようにして西浦高校野球部員たちは並んだ。
「帰りの夜行バスはここから21時半に出発の予定です!21時10分頃にはバスが到着する予定だよ。集合時刻は少し余裕をもって21時とします。今から21時までの約30分間は自由行動です。お土産を買うもよし、大阪駅近場の観光スポットに行くもよし、各自自由に過ごしてください。でも21時の集合時刻には遅れずにここに戻って来てね。」
モモカンがそう言うと部員たちは全員で「はいっ!」と返事をした。
「では行ってらっしゃい!」
晴れて自由時間を迎えた部員たちは「どーする!?何する?」「バスの中で腹減った時用におやつ買おうぜ~」などと会話をしながらとりあえず大阪駅に併設されている商業施設へと向かって歩き始めた。ナマエは迷子になりそうな田島と三橋を監視するためこの2人と行動をともにすることにした。ちなみに篠岡には水谷を見張っててくれと頼んである。
「まずはお土産買うか!」
田島はそう言って近くのお土産屋にずんずんと入っていった。実に様々なお土産がある。タコとイカのから揚げせんべい、通天閣クリスピーショコラ、中之島ラスク…どれもおいしそうだ。ここで田島・三橋・ナマエの3人が集まってるのを見つけた泉が「あ、おい、オレのことハブんなよなー!」と言いながら近づいてきた。結果、いつもの9組メンバーで行動することになった。一緒にあれこれ店内を物色したり試食コーナーで味見をしたりした。最終的にナマエはじゃがビーたこ焼き味を購入したのだった。
「よし、次は豚まん食いに行こうぜ!」
田島がそう言うと三橋は「うおお!豚まん!」と言いながら目を輝かせた。
「あ、もしかして551蓬莱のやつ?おいしいって有名だよね!」
ナマエは田島にそう訊ねた。
「そうそう。大阪に行くなら絶対食おうなって三橋と話してたんだよ。」
「たしかに!私はまだあんまりお腹空いてないけど551蓬莱の豚まんは食べておきたいな。」
「豚まんくらいならヨユーで腹に入るだろ。行こうぜ!」
そうしてナマエたち9組メンバーは551蓬莱JR大阪駅御堂筋口店へ向かった。
「豚まん以外にもシュウマイとか餃子もあるんだね」
ナマエは一瞬そちらにも気を引かれたがやっぱり豚まんを買うことにした。田島・三橋・泉も同じく豚まんを購入した。
「さ、もう時間になっちゃうからそろそろバス乗り場に戻ろう!豚まんを食べるのはバス乗り場に着いてからだよ!」
ナマエがそう言うと田島は「えー、早く食いたい!」とぶーぶー文句を言った。三橋は豚まんを抱えながらよだれを垂らしている。
「すぐ着くからちょっとだけ我慢してくださーい」
ナマエはそう言ってバス乗り場に向かって歩き出した。551蓬莱JR大阪駅御堂筋口店からバス乗り場までは徒歩たったの5分だ。ナマエたち9組メンバーは無事遅れることなくバス乗り場に到着した。
「な、もう食っていいよな!?」
田島と三橋はキラキラと目を輝かせながらナマエの方を見た。
「うん、いいよ。食べよ!」
「やったー!」
田島・三橋・泉は豚まんが入った紙袋を開けてバクバクと豚まんを食べ始めた。
「ん!これ、ホントにうめーな!」
豚まんを一口食べた泉は感激しているようだ。ちなみに夕食のバーベキューであんなにたくさんの肉やごはんを食べたというのに男子たちは豚まんを2個も購入し、それをぺろりと平らげた。男子高校生の胃袋というのは恐ろしい。

 モモカンの言っていた通り、21時10分には夜行バスが到着した。篠岡とナマエは初日と同様にトイレの近くの座席を選んで横並びで座った。
「自由時間、そっちは何して過ごしてた?」
ナマエは篠岡に質問した。
「たこ焼きテイクアウトして食べきたよ。あとお土産も買った。」
「たこ焼きいいなー!こっちは551蓬莱の豚まん食べたよ。」
「あ、それ知ってる!おいしいって有名なやつだよね。どうだった?」
「本当においしかった!コンビニの肉まんとは全然違うよ!」
ナマエがそうして篠岡と雑談していると21時半になった。ついにバスが出発した。行きのバスと同じ流れなら10分後には消灯するはずだ。
「私、歯磨いてくるね」
ナマエはそう言って席を立った。トイレの手洗い場で歯ブラシを水で濡らし、歯磨き粉を乗せてからシャカシャカと歯を磨く。ナマエが席に戻ったら、今度は篠岡が「私も歯磨きしてくる」と言って席を立った。ナマエは自分のエナメルバッグからネックピローとアイマスクを取り出した。それからケータイのアラームを朝6時半に設定した。他の人たちを起こさないように音は出さずにバイブだけ鳴るようにしておく。
『おし、これで就寝の準備は完了!』
篠岡がトイレから帰ってきてからまもなくしてバスは消灯の時間を迎えた。車内は暗くなった。桃李高校での合同練習でハードな1日を過ごしたナマエはもう眠くてしかたがない。ナマエは篠岡に「おやすみ」とあいさつする余裕もなくスーッと眠り落ちていった。

 翌朝、事前に設定しておいたケータイのアラーム(音無し・バイブのみ)によってナマエは目を覚ました。前日は21時40分には寝たので9時間近く眠れたはずなのにまだ眠い。
『3列独立シートの高級夜行バスとはいえ、やっぱりバスの座席じゃ安眠ってわけにはいかないか』
ナマエはそんなことを考えながら身支度を整えるためにトイレに向かった。顔を洗い、化粧水・乳液で肌のケアをする。それから自席に戻ったらヘアアイロンで髪型を整えた。その途中で篠岡が目を覚ました。
ナマエちゃんは相変わらず早起きだねえ」
篠岡も前日の疲れが残っているのか、まだ眠そうにしている。
「早く帰って家のベッドで休みたいね」
ナマエはそう言った。篠岡は「うん、それ同意」と言いながら笑った。
「じゃ、私も顔洗ってくる」
篠岡はそう言って席を立った。篠岡がトイレから戻ってきたらバスの車内の明かりが点灯した。篠岡とナマエはバスの窓のカーテンを開けていった。窓から太陽の光が差し込んできて選手たちが目を覚ます。行きのバスでは目覚めて早々に元気爆発していた選手たちも今日はお疲れの様子でぐったりしていた。
『マネジの私たちがこんなに疲れてるんだもん、練習試合や筋トレをこなした選手たちはそりゃもっと疲れてるよね』
ナマエはそう思いながら苦笑した。
 7時半になるとバスは大宮駅西口バスターミナルに到着した。まずは部員全員で野球道具をバスの荷台から降ろし、モモカンの車に積み込んだ。そのまま部員全員でモモカンを取り囲むようにして立つ。
「みんな、4日間の旅行お疲れさま!今回の旅行では色んな収穫があったね。この収穫を活かしながら甲子園優勝のためにこれからも一緒に励んでいきましょう!あらかじめ伝えておいた通り、今日は練習はお休みです。明日からまた練習を再開するので旅行の疲れを持ち越すことのないように今日は家に帰ったらゆっくり休んでください。それからみんな疲れてると思うけど気を抜いて帰り道で事故とか怪我とかないようにしてね。家に帰るまでが旅行だよ!では、私からは以上!解散!」
「あーっしたー!」
野球部全員でモモカンに向かって頭を下げた。モモカンは車に乗り込んで去っていった。ナマエを含めた部員たちは大宮駅へと歩いて向かう。大宮駅に着いたら上り組と下り組に分かれた。ナマエは上り組だ。田島・三橋・ナマエは大宮駅から1駅隣のさいたま新都心駅の駐輪場に自転車を停めてあるのでそこで他の上り組メンバーに別れを告げた。
「あー、オレまだねみぃわ~」
田島は大口を開けて欠伸をした。隣の三橋はとろんとした目付きをしている。
「早く帰って休も!」
ナマエは駐輪場から自転車を取り出してサッと乗った。田島と三橋もそれに続いた。一緒に自転車を漕いでいると道の途中で田島が「オレはここで曲がるわ!じゃ、また明日な!」と言った。
「うん、気を付けて帰るんだよ!事故とか起こさないようにね!」
「ほーい」
三橋とナマエは田島の背中を見送った。それからまた2人で自転車を漕ぎ始める。
「三橋君、しっかり!目覚まさないと危ないよ。ミンティア食べる?多少は眠気覚めるかも。」
ナマエはずっとポワポワしている三橋の顔を見てそう声を掛けた。
「おおっ、あり、がとう…!」
三橋はナマエにお礼を言った。ナマエは自転車を漕ぐ足を止め、ポケットからミンティアを取り出した。そして三橋の手に何粒か乗せてあげた。ついでに自分もミンティアを口に含む。
「おし、家までもうちょっとだからがんばろう!」
「うんっ!」
そうして眠気と戦いながら自転車を漕いで三橋とナマエはなんとか家に帰宅したのだった。帰宅したナマエは速攻でベッドに倒れ込み、昼すぎまで泥のように眠った。

甲子園観戦旅行、全日程終了!

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