※注意:おお振りの原作沿いの名前変換小説(夢小説)です※
※注意:夢小説ですが今回はマネジ業務を一生懸命やってる話です※

「おお振りの世界に異世界トリップ 第79章」


 いよいよ埼玉~群馬間の行軍の日がやってきた。ナマエは朝3時半に目を覚まし、サッと顔を洗ったらすぐさまキッチンに向かった。前日のうちに朝3時に炊飯が完了するように予約しておいたのでまずは炊飯器から炊き立てホヤホヤのごはんを大皿に移した。ナマエは選手たちが休憩の際に食べるおにぎり40個(20合分)を作らなければならない。家にある炊飯器は最大5合炊きなのでまだ追加で15合分のごはんを炊く必要がある。ナマエは空になった内窯をすぐに洗剤で洗って綺麗にした後、再度5合のお米をはかって米を研いでまた炊飯器にセットした。本来なら冬場は1時間吸水させた方がいいのだが今日はそんなことをしている余裕はない。早炊きモードですぐに炊飯を開始した。残りの10合分のごはんは土鍋を使って炊く。ナマエはボウルに10合のお米を入れてガッと水で研いだ。それから洗ったお米を土鍋に移し水を注いで火にかける。まずは沸騰するまで待つ。その隙間時間を使ってナマエは大皿に移しておいた炊き立てのごはんをお椀を使っておにぎりにしていった。
『1回目の休憩のおにぎりの具はたらことコンブ…だけど勇人はたらこはダメだからたらこ9個とコンブ11個ね』
まだお米は5合…すなわちおにぎり10個分しか炊きあがっていない。ナマエはまずはたらこ9個とコンブ1個の合計10個のおにぎりを作った。おにぎりを作り終わると土鍋が沸騰し始めたのでナマエはごはんをかき混ぜ、弱火にして蓋をした。ここから15分は土鍋は放置しておいていい。なのでナマエは3回目の休憩の時に出す鶏のから揚げを作ることにした。切ったり味付けをしたりといった仕込みは前日の夜に済ませておいたので残りは油で揚げるだけだ。ナマエは鍋に揚げ油を入れてから火にかけた。油が温まるまでの間にBCAAドリンクを用意する。といっても前日にピッチャーに作って冷蔵庫に入れておいたのでそれを水筒に注いでいくだけだ。ナマエは家にあった1Lの水筒2本にトトト…とドリンクを注いでいった。ちなみに1人2杯ずつ飲んでもらうので休憩1回につき4Lのドリンクを用意する必要がある。しかし、ナマエも篠岡も家にそんなに大量の水筒は持っていないので篠岡とナマエで2Lずつ作ることになった。2回目以降のBCAAドリンクは移動しながらその都度スーパーで水を購入して作ることにしている。BCAAドリンクの準備が終わる頃には揚げ油は十分な温度に温まっていた。ナマエは味付けした鶏肉に衣をまぶしてから菜箸で丁寧に油の中に入れていった。から揚げを作っている途中で土鍋で炊いているごはんは十分に煮詰まったので火を止めて10分間蒸らすことにした。そしてその間もどんどんから揚げを作っていった。から揚げを作り終わったら今度は土鍋で炊いた10合分のごはんをほぐし、お椀を使っておにぎりを作り始めた。
『今回は1回目の休憩用のコンブを追加で10個と2回目の休憩用のシャケ10個ね』
そうしてナマエがせっせとおにぎりを作っていると今度は炊飯器から音楽が流れた。こちらもごはんが炊きあがったようだ。
『うん、順調だ。こっちのおにぎりを作り終わったあたりでちょうど炊飯器のごはんの蒸らし時間が終わる!』
ナマエはシャケおにぎり10個目を作り終わると、今度は炊飯器を開けて今度は2回目休憩用のウメボシおにぎりを10個作っていった。ちなみに3回目の休憩のおにぎり34個(選手10名×3個+マネジ2名×2個)は篠岡が作ることになっている。1人で74個のおにぎりを作るのはさすがにしんどいので分担することにしたのだ。こうしておにぎり合計40個を作り終えたナマエはそれらを田島から借りたどデカお弁当箱2箱に詰めていった。鶏のから揚げは自分の家にあるタッパーに入れた。そこまで終えたらあとはお弁当とタッパーと水筒をキャリーケースに詰めればお出かけの準備完了だ。BCAAの粉末や湿布や10名分のコップや救急道具なんかは昨日の夜に事前に準備しておいた。それからナマエは小型のポシェットを肩から斜め掛けした。財布やスマホや自分用のドリンクなど頻繁に使う物はポシェットに入れておく方が便利だ。
「よし、行くか!」
時刻はまだ朝の5時半だ。ナマエはまだ眠っている両親のことを起こさないように静かに玄関を開けて家を出た。キャリーケースを自転車の荷台に紐で括り付けたらナマエは出発前に篠岡に"今から出発します"とLINEでメッセージを入れた。そして自転車に乗って最寄り駅の1つ隣の駅に向かった。理由はそちらの方が乗り換えなしで北本駅まで行けるからだ。自転車に乗って行けば隣駅までは10分程度で着くから最寄り駅に行くのとそう大差ない。どうせなら乗り換えなしで行ける方がいい。

 そうして隣駅まで到着したナマエは自転車を駐輪場に止めてから電車に乗った。電車の中でLINEを確認すると篠岡から物が詰め込まれたキャリーケースと一緒にピースしている篠岡の画像が送られてきていた。
"こうして見るとすごいね!私も中身の写真撮っておけばよかった!"
"北本駅でキャリーケース開ける時に撮ったらいいんじゃない?"
"あ、そっか!ちなみに今もう電車乗ったよ。電車の運行トラブルがなければ6時15分には着く予定。千代ちゃんは?"
"私もそのくらい!改札出たところで待ち合わせしよう。"
篠岡とLINEのやり取りをしていると約30分程で北本駅に着いた。特に遅延もなく予定通りに到着した。改札を出ると既に篠岡がキャリーケースを右手に持って待っていた。
「千代ちゃん、おまたせ!」
「ううん、全然待ってないよ。グループLINE見た?」
「見た見た。今のところ順調にいいペースで歩けてるらしいね。」
「そうみたい。予定通りなら6時半到着だけど念のため早めにバスロータリー行って近くのベンチ確保しておこう!」
篠岡はそう言って歩き出した。ナマエはそんな篠岡を追いかける。北本駅東口にあるバスロータリー周辺にはたくさんのベンチが設置されている。この時間なのでまだ人通りは少なくて10人分の丸いベンチを確保できた。篠岡とナマエはキャリーケースを開けた。ナマエはせっかくなのでキャリーケースの中身を写真撮影しておいた。それから1回目の休憩用のおにぎり20個とBCAAドリンクとコップを取り出した。篠岡は玉子焼きと漬物とみかんとBCAAドリンクを取り出している。
「千代ちゃんは今日朝何時に起きた?」
「3時半だよ」
「おっ、私も。役割分担これで大丈夫だった?千代ちゃんの方が家遠いからなるべく大変な方を引き取ったつもりだったんだけど。」
「うん、ちょうどよかったよ。炊飯器は前日に予約しといたし、残り土鍋でお米炊きながら玉子焼き作っただけ。みかんとお漬物は買ってきたやつそのまま詰めただけだし、BCAAドリンクは前日に作っておいた。」
「私もそんな感じ」
篠岡とナマエがそうして談笑していると花井を先頭にした西浦高校野球部の集団が現れた。篠岡とナマエは「おーい!」と大きく手を振った。
ミョウジとしのーかだっ!」
花井は大きな口を開けて感激していた。
「ホントに会えた~!」
栄口も嬉しそうだ。
「おはよー。トイレあそこね。おにぎりだから手を洗おう。」
篠岡はそう言うと駅の公衆トイレを指さした。そして選手たちは全員でトイレで手を洗ってから帰ってきた。ナマエは選手たちにおにぎりを配っていった。
「1回目はたらことコンブね。左右から1つずつ取っていって。」
ナマエがそういうと選手たちはナマエの前にズラッと並び始めた。栄口の番になると栄口は明らかに硬直していた。
「アハッ、大丈夫。勇人にはコンブ2個作ってきたよ。左から2個取って。」
ナマエはそう言って笑った。
「うおっ、サンキュー!」
栄口の顔には笑顔が戻った。ナマエが選手たちにおにぎりを配っている間に篠岡はおにぎりを受け取った選手たちに玉子焼きとお漬物を配り始めた。使い捨ての紙皿に玉子焼きとお漬物を乗せていく。おにぎりを配り終えたナマエは今度はコップを選手たちに渡しながらBCAAドリンクを注いていった。
「1人2杯がノルマだよー。1杯目飲み終わった人は千代ちゃんに声かけてね。」
BCAAを配り終わったナマエは篠岡が持ってきてくれたみかんを選手たちに順番に配っていった。玉子焼きとお漬物を配り終わった篠岡は2敗目のBCAAドリンクを選手たちに振る舞った。
「スゲエ」
「マジで完璧な朝飯じゃん」
巣山と花井はそう言って感激していた。

 1回目の休憩は15分で終わりだ。選手たちは予定通り6時45分に北本駅のバスロータリーを出発した。篠岡とナマエは選手たちが使ったコップを公衆トイレの手洗い場でサッと洗い流してからふきんで拭いて再度ナマエのキャリーケースにしまった。それから選手たちの食べたゴミは分別して駅に設置しているゴミ箱に捨てた。片付けを終えた篠岡とナマエは北本駅から熊谷駅へ向かった。時刻は7時半だ。次の休憩まではまだあと1時間半もある。
「この辺で朝から営業してるカフェはないかな」
ナマエがそう言うと篠岡は「探してみよう」と言ってスマホを弄り始めた。
「あ、ドトールでもいい?朝からやってるみたい。」
篠岡がそう言った。
「うん、いいよ」
篠岡とナマエは熊谷駅東口のドトールコーヒーに入った。コーヒーとサンドイッチを食べたナマエはお腹いっぱいになった。
「あと30分で熊谷駅到着の予定だからBCAAドリンクの作成とベンチの確保しないとね」
篠岡がそう言った。
「おっと、そうだね。スーパーで水買わないと。」
ナマエはそう言って席から立ち上がりレジへと向かった。駅近くのスーパーでペットボトルの水を購入したがもう間もなく9時ということで熊谷駅前はかなり混んでいる。
「ここで12名休憩は迷惑かも…?」
ナマエがそう言うと篠岡が「別な場所にしよっか」と言い出した。どうやら昔篠岡は熊谷駅の方に来たことがあるらしく、星川通りという場所が小川が流れてて道も整えられていてキレイだったそうだ。そこなら邪魔にならないはずだ。篠岡は花井に電話を掛けた。西広が星川通りの場所を把握してくれていたので話はスムーズに進んだ。ナマエたちは念のため早めの9時に熊谷駅を出発し、熊谷星川通りに到着した。熊谷星川通りは人が少なく、小川の流れる音が心地よいステキな場所だった。篠岡とナマエはまず近くのスーパーで買ってきた水でBCAAドリンクの作成をした。それからナマエは2回目の休憩用のおにぎりをとりだした。程なくして選手たちが到着した。相変わらず元気そうだ。ナマエは選手たちに順番におにぎりを配っていった。篠岡はBCAAドリンクを配布してくれている。
「ね、全然疲れてないよね?すごくない?」
篠岡は花井に話しかけた。
「おー、割と平気だな。そっちは平気?寒いところで待ってるのキツいだろ。」
「グラウンドにいるよか楽だよ。心配ありがとう。」
篠岡はそう言った。
ミョウジは平気か?」
「私はカフェでゆっくり朝ごはん食べたら元気出た!」
ナマエはそう言って笑った。
「そうか、そりゃよかった。次はもう向島公園だよな?」
「うん、次はお昼だから鶏のから揚げ出しちゃいます♪」
ナマエがそう言うと田島と泉は両手を上にあげて「うわーい」と満面の笑顔になった。そして9時45分、選手たちは再び群馬に向けて歩き出した。ナマエたちも徒歩で熊谷駅まで戻った。熊谷駅のトイレの手洗い場でコップをサッと洗い流してからふきんで拭いた。

 熊谷駅から本庄駅へは電車に乗った。10時45分に本庄駅に到着した。ここから次の集合場所の向島公園まではバスで15分だ。でも次の集合予定時刻は14時10分だ。今から向かうのではまだ早すぎる。この冬の寒い中公園で3時間以上も待つのはツラい。でもまだお腹は空いてない。
「とりあえずBCAAドリンクだけ先に作っちゃおうか」
篠岡がそう提案した。
「うん、そうしよう」
ナマエたちはスーパーで水を購入し、駅周辺のベンチでBCAAドリンク作りをした。それでもまだ11時15分だ。
「まだまだ時間あるね。どうしようか。」
ナマエがそう言うと篠岡は「とりあえず室内に入って温まりたいな」と返事をした。
「じゃ、無難に駅近くのショッピングモールでも行きますか」
「うん、そうしよう」
ショッピングモールに到着した篠岡とナマエは、正直そろそろ疲れてきていた。なんてったって今日は朝3時半に起きてそこから必死におにぎりやおかずを作って、それから重い荷物を持って歩き回ったり、寒い中選手たちの到着を待ったりしたのだ。そろそろ眠気と疲労が襲ってくる時間だ。篠岡とナマエはショッピングする元気もなく特にお腹が空いている訳でもないので、どこか休憩できる場所がないかとフロアマップを見てみた。そしたらどうやら2階に無料で足湯を楽しめる広場があるらしい。
「足湯入りたい!」
「私も!」
篠岡とナマエはさっそくそこを目指して進んだ。広場は子ども向けの遊び場も兼ねているようでかなり賑わっていた。でもナマエと篠岡の2人が座れるだけのスペースは空いている。
「千代ちゃん、タオル持ってるよね?」
「もちろん!」
「じゃ、足湯で癒されちゃいましょー!」
ナマエはそう言って靴と靴下を脱いでお湯に足を浸けた。
「うお、温かい!」
「これは気持ちいいねえ」
篠岡はそう言って明るい笑顔を見せた。
「このまま寝そうだわ」
ナマエがそう言うと篠岡は「足湯内に落っこちないようにね」と言ってフフッと笑った。
「13時45分にバスに乗るんだったよね?」
「そうだね、遅くても13時半にはここを出ようか」
「2時間も足湯入ったらふやけちゃうかな?」
ナマエはそう言って笑った。
「途中で普通のベンチに移動してちょっと仮眠取ろうか。1階に広い待ち合わせ広場あったからそこに行こう。」
「さすが千代ちゃん、ナイスアイディア!」
そうして篠岡とナマエは30分ほど足湯を楽しんだ後は、1階の待ち合わせ広場のベンチに座って目を瞑り、軽く仮眠を取った。

 篠岡とナマエのスマホのアラームが鳴って目を覚ますと13時半だった。
「あ、もう行かなきゃね」
ナマエはそう言って立ち上がり歩き出した。篠岡もナマエのあとを追いかけてくる。本庄駅から向島公園まではバスで約15分だ。ナマエたちは14:00頃向島公園に到着した。この公園には大きなベンチはないので篠岡が持ってきてくれた大きなブルーシートを敷いた。それからナマエがから揚げやBCAAドリンクを取り出していると選手たちの「あーっ!いたーっ!」「から揚げーっ!」という声が聞こえてきた。
「アハハ、元気だなぁ」
ナマエはそう言って苦笑した。篠岡はおにぎりを配り、ナマエはから揚げを配っていく。選手たちはよっぽどから揚げが嬉しかったのか、みんなとても幸せそうな顔をしていた。
『から揚げでこんなに喜んでもらえるとは…!』
ナマエはそう思ってクスッと笑った。おにぎりとから揚げを配り終えたら篠岡とナマエは二手に分かれてBCAAドリンクを選手たちに手渡していった。選手たちへの食料配布が終わったら、マネジの2人もここで軽いお昼休憩に入る。ナマエは篠岡からおにぎりを2個受け取った。
「千代ちゃん、ありがと!うまそうっ、いただきます!」
ナマエはそう言っておにぎりを食べ始めた。篠岡も続けて「うまそう!いただきます!」と言って食べ始めた。
「あ、お前らも昼メシ?」
花井がそう訊ねた。
「うん、お腹すいたー」
篠岡はそう言って朗らかに笑っていた。
「それにしてもこんなところまで歩いてきたのにまだ元気だね?」
ナマエは花井に訊ねた。
「おー、意外といけるもんだな。まあ、少しは足痛くなってきたけど。」
花井がそう言うと水谷が「しーっ!」と花井に向かって言った。
「あんまり簡単だともう1往復って言いかねないよ!」
そう言いながら水谷が見ている人物は阿部と泉だ。阿部が「200でも行けたんじゃね?」と余裕ぶっこいてる声が聞こえてくる。
「すげーなァ」
ナマエは単純に感心してしまってそんな声が漏れた。

 食事を終えた選手たちは次第にウトウトし始め、最終的にブルーシートに寝転がる形になった。10人がブルーシートからはみ出さないようにぎゅうぎゅうにくっついて寝ている。
「サバンナの草食動物の群れのようだ…」
篠岡がボソッとそう言った。ナマエはプハッと吹き出してしまった。
「千代ちゃん、ナイス例え!めちゃウケる。」
ナマエがそう言って肩を震わせていると千代ちゃんは「ナマエちゃんに笑ってもらえたならよかったよ」と微笑んだ。

 そして休憩時間は終わった。次は選手たちが次に目指すのは最終目的地である群馬の三橋家だ。
ミョウジとしのーかはここで上がりだな」
花井がそう言った。
「うん、明日もおにぎりとかちょっとしたおかずとか用意しておくからね」
ナマエがそう返事をすると花井は「なんか大変なばっかで申し訳ないな」と謝罪をした。
「そんなん気にしないで!」
篠岡は花井にそう言った。その時、三橋が「あの、あの…ナマエちゃん、と、しのーかさん…」と話しかけてきた。
「レン、どうしたの?なんか具合悪くなった?」
ナマエがそう訊ねると三橋はブンブンッと首を横に振った。
「あの、お母さんが、2人も、連れて来なさいって…!」
「えっ」
「私たちも泊まるってこと!?」
篠岡とナマエはそう訊ねた。
「泊ってもいい…し、夕食だけで帰ってもいい。お母さん、車出す。しのーかさん、家…どこ?わからなくて…。」
「私の家は川越だけど…」
そう言いながら篠岡はナマエの方を見た。
「どうする?」
「ちょっと、計算してみないとだよね」
ナマエはそう言って頭の中で逆算を始めた。明日は10時に向島公園公園だから9時半には本庄駅を出発したい。ナマエの家のから本庄駅までは約1時間半だから8時には家を出る必要がある。その前におにぎり作りをするので起床は6時だ。一方でこの後三橋家に向かった場合は何時に家に帰ってこれるだろうか。
「レン、私たちがみんなと歩いてレンの家目指したら、たぶん予定の時刻に群馬の三橋家に到着できなくなるけどそれはどうするの?」
「えっと、お母さんが、本庄駅、車で迎えに来る。本庄駅から30分、とか、で、うちに着く。」
「そっか。今からバスで本庄駅まで戻ったら到着は14:45くらいになるな。レンのお母さんは何時くらいに本庄駅に来てくれるの?」
「う…、確認…する」
三橋はそう言ってスマホで電話をかけ始めた。そして話し終わった三橋は「たぶん15時15分に本庄駅」と言った。ということは15時45分頃には篠岡とナマエは三橋家に到着できるわけだ。選手たちより一足早く着くことになる。
「でも晩ごはんは18時30分からなんだよね?そこから仮に20時まで食事したとして、車で送ってもらってもうちまで3時間近くかかるから家に着くのは23時になっちゃうな。そこからお風呂入ってしかも明日のおにぎりとかおかずの準備までしたら寝るの1時とかになっちゃう。明日は朝6時には起きなきゃいけないから睡眠時間5時間切りだ。ちょっと厳しいな。」
ナマエがそういうと三橋は「お風呂、ウチの近く、温泉あるよっ!」と言い出した。
「え!温泉なの?ただの銭湯じゃなくて?」
「うん。群馬は温泉いっぱいある。近いと歩いて5分のところも。」
「あー、なるほど。私たちは15時45分頃には群馬三橋家に到着できるから先に温泉入って待ってればいいのか。いや、それでも明日の2回目の休憩では鶏の天ぷら出すつもりだから事前に仕込みを済ませておかないといけないし、それやってたら24時越える。…うん、せっかくだけど私はやっぱ無理かな。」
ナマエがそう言って苦笑すると三橋は「うちのキッチン…はダメ?」と訊いてきた。
「レンの家のキッチンで鶏の天ぷらの仕込みするの?たしかに私たちは車で送ってもらえればキミたちより早く群馬三橋家に到着できるから時間は余るけど…材料買い出し行かなきゃいけないし何より夕食の準備中にそんなことやってたら邪魔にならないかな?」
「ならないっ!うち、キッチン2つある!材料は配達、まだ間に合う!」
「ええっ、キッチン2つあんの?2口コンロって意味じゃなくて2ヶ所ってこと?」
「うん。1階と2階にある、よ。」
「スゲーな!どんだけ豪邸なんだよ!俄然見に行きたくなってきた。仕込みをさせてもらえるなら家に帰って炊飯器だけセットすればいいから23時半には寝れそう。そんで6時起きなら6時間半寝れるし……うん、お言葉に甘えて夕食ご馳走になろうかな!」
ナマエがそう言うと三橋はパァァッと明るい顔になった。
「千代ちゃんはどう思う?」
「うん、私も行こうかな。温泉入れて、明日のお料理の仕込みもさせてもらえるなら何の問題もないよ。」
篠岡がどう答えると三橋は頬を赤くして口をひし形に尖らせて嬉しそうに「あ、あ、ありがとうっ」と口をパクパクさせた。
「いや、こっちがありがとうだよ」
それから篠岡とナマエはLINEで三橋に揃えてほしい材料を連携した。三橋はそれをそのままコピペして母親へ送ったらしい。それから再度母親に電話をかけ始めた。
ナマエちゃんとしのーかさん、来れるって!本庄駅に車、15時15分で。あと、買っといてほしいものある。さっきLINEした。まだ配達間に合うでしょ?うしのーかさん、家、川越だって。うん。じゃ、あとで。」
電話を切った三橋は篠岡とナマエに向かって「だいじょぶだよ!」と言った。
「やったー!」
ナマエはそう言いながら篠岡とハイタッチした。
「じゃ、私たちはレジャーシート片付けてバスに乗って本庄駅行くから!みんな、また後でね!」
篠岡はそう言って急いでレジャーシートを畳み始めた。選手たちは「おう、じゃ、またな!」と言って先に出発した。

次回、いよいよナマエたちは群馬の三橋本家を訪れる。

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