※注意:おお振りの原作沿いの名前変換小説(夢小説)です※
※注意:夢小説ですが今回はマネジ業務を一生懸命やってる話です※

「おお振りの世界に異世界トリップ 第80章」


 篠岡とナマエは向島公園からバスで本庄駅に戻った。本庄駅で三橋母の到着を待っていると黒いボルボがやって来るのが見えた。ナマエは一瞬で三橋母の車だとわかった。
ミョウジさん、篠岡さん、久しぶりねぇ。今日は急なお誘いでごめんね。来てくれてとっても嬉しいよ。」
三橋母はそう言った。
「いえ、なんか食材まで買ってもらっちゃって、しかもキッチンまで貸してもらえるってレンから言われましたけど、本当に大丈夫でしたか?」
ナマエはおずおずと訊ねた。
「ぜーんぜん大丈夫よぉ。夕食作りは1階のキッチン使うけど2階の方は好きに使ってくれていいよ。食材の配達ももう手配しといたから安心してね。」
「「ありがとうございます!」」
篠岡とナマエは声を揃えてそう言った。
「あと、家の近くに温泉があるって聞いたんですが…」
「うん、いっぱいあるよ。せっかくだから入っておいで。」
「何から何まですみません」
「ううんー、レンの友達が来てくれるって聞いてみんな嬉しがってるよ。しかも、女の子がくるって言ったらみんな大盛り上がりだったよ!……あ、そうだ、群馬の家ね、レンのいとこの女の子がいるの。ルリちゃんって言うんだけど、ミョウジさんと篠岡さんと同い年。よかったら仲良くしてくれたらきっと喜ぶと思うな。」
「あー、私はルリさんお見かけしたことありますよ。一方的にですけど。ルリさん、夏大の初戦の時、関係者スペースまで入ってきてレンに"叶は勝ったよ!"って言って去っていきました。」
ナマエがそう言うと三橋母は「え、そんなことがあったの!?」と驚いていた。

 15時45分になるとナマエたちは群馬の三橋本家に到着した。それはそれは立派な、まさしく"豪邸"と呼ぶに相応しい立派なお家だった。
「ただいま戻りましたー」
三橋母がそう言うと「はーい」と言いながら黒髪のショートヘアの女性が出てきた。その方は玄関のところでスッと膝をついて「ようこそいらっしゃいました」と優雅にあいさつをした。
「本日は夕食にお招きくださりありがとうございます!よろしくお願いします!」
ナマエがそう言って頭を下げると篠岡も「お願いします!」と言ってお辞儀をした。
「こちらはレンの祖母のイトハさん」
三橋母がその女性のことを紹介してくれた。
「私はミョウジナマエです」
「私は篠岡千代です」
ナマエと篠岡は改めて自己紹介をした。
「イトハさん、この2人が西浦高校野球部のマネージャーなの」
「まあ、マネージャーってことはいつもレンのことお世話してくれてるのよね。ありがとうございます。あら、大きなお荷物ね。どこに置こうかしら。和室…だと男の子たちと一緒になっちゃうからダメよね?」
イトハはそう言った。
「あ、キャリーケースなんでタイヤ汚れてるんでもし邪魔じゃなければこのまま玄関に置かせておいてもらうことは可能でしょうか?」
ナマエがそう訊ねるとイトハは「玄関でいいの?」と言った。
「はい」
「そう、じゃあ、そのままそこに置いておいてもらっていいからね」
イトハはそう言って微笑んだ。
「まずは温泉に行ってくるのよね?どこがいいかしら?」
三橋母はそう言った。
「なるべく近いところがいいかな…と。あと、化粧水とか乳液を購入したいんですけどこの辺にドラッグストアとかってありませんかね?そういう道具一切持ってきてなくて。」
「あー、そっか。それならここにトラベル用のスキンケアセットがあるはずだからそれでもいいかな?」
「全然大丈夫です!むしろお借りしていいんですか?」
「いいのよー。取ってくるからちょっと待っててね。」
そう言って三橋母は家の中に入っていった。篠岡とナマエは玄関で三橋母の帰りを待った。
「おまたせ。あったよー!」
そう言って三橋母が差し出したトラベル用スキンケアセットは誰もが知ってる超高級ブランドのものだった。篠岡とナマエは唖然とした。
「え、いや、こんないいものお借りできないですっ!」
ナマエがそう言った。
「全然気にしないで使って。ここではこれが普通なのよ。私も最初は慣れなかったし気後れしてたから気持ちはわかるけど、もうそんなの気にしてたらキリがないから。」
三橋母はそう言ってウフフッと笑った。
「はあ…、そうですか。では、ありがたくお借りします。」
ナマエはそう言って頭を下げた。
「それから銭湯は女の子にオススメしたいところがあるからそこに連れていってあげるね!着いたばかりだけどさっそく行こうか。家の中はまたあとでみんな揃ってから案内するから。」
「「はい、お願いします」」
篠岡とナマエは声を揃えてそう言った。

 篠岡とナマエは三橋母の運転する車に乗ってとある銭湯に到着した。
「ここのシャンプーは女性に人気のあるヘアケアシリーズのものを使っているし、ドライヤーもマイナスイオンのやつだから女の子にオススメだよ。露天風呂もあるし。」
「へえ、そうなんですか。それは嬉しい!」
「お迎えは1時間後とかでいいかな?」
「はい、お手数おかけしますがよろしくお願いします」
篠岡とナマエはペコリと頭を下げた。銭湯のカウンターで利用料金を支払うとバスタオルとフェイスタオルを貸し出してくれた。篠岡とナマエは早速脱衣所で服を脱ぎ、お風呂場へと向かった。湯船につかる前にまずは洗い場で頭と身体を洗わなくてはいけない。
『あー!モロッカンシャンプーだ!トリートメントも!』
ナマエは備え付けのモロッカンシャンプーで髪を洗い、トリートメントで髪を整えた。その後、フェイスタオルを使ってボディーソープを泡立てて身体を洗った。ナマエが洗い場から出て大きな浴槽に入ると既に篠岡がそこでくつろいでいた。
「相変わらず早いねえ」
ナマエはそう言って笑った。篠岡とは合宿で何度も一緒にお風呂に入ったことがあるがいつも篠岡がナマエより先に頭・身体を洗い終わって湯船に浸かってナマエを待っているのだ。
ナマエちゃんはホントにボディーソープを泡だらけにするのが好きだよね」
篠岡はそう言ってフフッと笑っている。
「泡だらけにならないと洗った感じがしないんだもん」
「うん、知ってる。それ前も言ってたよ。」
篠岡はそう言って笑った。つられてナマエも笑い出す。
「ね、千代ちゃん、露天風呂行ってみようよ」
ナマエはそう言った。
「うん、行きたい。ナマエちゃんが洗い終わるまで待ってたんだよ。」
「そっか、ありがと!」
ナマエたちはそう言いながら外へと続く扉を開けた。この時期なのでやはり外は寒い。ナマエたちは転ばないように気を付けつつ急いで露天風呂へ身体を浸からせた。
「あったかい!」
ナマエはそう言ってフーッと息を吐いた。
「外の寒さとお湯の熱さのバランスがちょうどいいねぇ」
篠岡も気持ちよさそうにしている。
「わ、見てよ千代ちゃん!星空すごいキレイだよ!」
「ホントだ。群馬っていいところだね!」
そうしてしばらくの間、篠岡とナマエは綺麗な夜空を眺めながら湯船でゆっくり身体を休めた。

 温泉からあがった篠岡とナマエは三橋母から借りた超高級ブランドのスキンケアセットでお肌を整えた。それから備え付けのドライヤーで髪を乾かす。
「わ、なんか髪ツヤツヤなんだけど!シャンプーのおかげ?温泉のおかげ?それともドライヤーのおかげ?」
ナマエが篠岡にそういうと篠岡は笑いながら「たぶん全部!」と言った。身支度を終えたら篠岡とナマエは銭湯を出た。ちょうど1時間後だ。三橋母の車が既に駐車場に到着している。
「お待たせしました!」
ナマエがそう言うと三橋母は「全然待ってないよ」と言って微笑んだ。車に乗り込んだ篠岡とナマエは「温泉めっちゃよかったです!」「群馬好きになりました!」と三橋母に報告した。三橋母は「それはよかった」と言って笑っていた。それから篠岡とナマエは三橋母の運転する車で三橋家本家へと戻った。三橋母は篠岡とナマエを大きな和室に案内してくれた。
「ここは男の子たちが今日泊まる部屋なんだけど、まだ来てないから一旦はここでくつろいでてね」
三橋母はそう言って去っていった。
「あいつらは今どの辺りにいるのかな?順調なのかな?」
ナマエはそう言いながらグループLINEを開いた。特に何も連絡は来ていない。
「花井君に電話してみよっか」
篠岡はそう言ってスマホを操作し、耳に当てた。
「あ、おつかれさま。こっちはもう三橋君の家着いてるけど、そちらは今どんな感じ?……あとちょっと?うん、わかった。気を付けてね。はーい。」
篠岡はそう言うと電話を切った。
「順調だって。予定通り17時半に着くって。」
「それはよかった」
それから篠岡とナマエは他愛のない話をして選手たちの到着を待った。
「ただいまー」
三橋の声が篠岡とナマエのいる和室まで聞こえてきた。
「来たっ!」
「行こう!」
篠岡とナマエはバッと立ち上がって玄関へと向かった。ナマエたちが玄関に到着するとイトハが膝をついてお出迎えをしてるところだった。
「よろしくお願いします!」
選手たちの大きな声が響いた。
「みんな、おつかれさま!」
ナマエは笑顔で選手たちを出迎えた。
「大丈夫?誰も具合悪くない?」
篠岡はそう言ってみんなの様子を窺った。
「おー、ナマエ!しのーか!また会えたなーっ!」
田島はそう言ってニカッと笑った。それから選手たちはまず駐車場にある三橋父の車から荷物を取り出して和室へと運んでいった。篠岡とナマエも手伝った。それが終わったところで三橋の伯母の遼子が顔を出した。遼子はここまで歩いてやってきた選手たちに労いの言葉を掛けた。
「で、あなたたちがマネージャーのミョウジさんと篠岡さん?」
「「はいっ!」」
「急な誘いなのに来てくれてありがとうね」
「いえ、お招きありがとうございます!夕食ごちそうになります。」
ナマエはそう言ってペコッと頭を下げた。同時に篠岡もお辞儀をした。選手は和室に人数分のふとんを敷いたら徒歩15分のところにある銭湯に行くらしい。
「じゃあ、私たちはその間に明日の食事の仕込みをさせてもらおう」
篠岡がナマエにそう言った。
「あ、そうだったわね。まず1階のキッチンに食材を取りに行きましょうか。」
三橋母はそう言って歩き出した。篠岡とナマエはそのあとをついていった。1階のキッチンから必要な食材を持って階段を上がっていき、2階のキッチンに到着した篠岡とナマエはさっそく調理を始めた。篠岡は明日の選手たちに振る舞うトマトスープの食材をどんどんカットしていく。一方、ナマエは鶏の天ぷらの仕込みで鶏肉に一口大にカットし、だし・清酒・にんにく・生姜を入れたポリ袋に鶏肉を投入して揉み込んだ。そしてそれはポリ袋ごとタッパーにしまった。
「こっちは仕込み終わったよ。トマトスープの具材カット手伝うね。」
ナマエは篠岡に声を掛けた。
「ありがとう!すごい助かる。」
篠岡は一生懸命野菜をカットしながらそう答えた。

 自分たちの調理を終えた篠岡とナマエは夕食作りを手伝おうと思った。1階のキッチンへ向かおうと2階のキッチンを出たその時、自分の部屋から出てきたルリにバッタリ遭遇した。
「あっ」
ルリは篠岡とナマエを見て声をあげた。
「お邪魔してます。西浦高校野球部のマネジのミョウジです。」
「同じくマネジの篠岡です。」
篠岡とナマエはそう言ってペコッと頭を下げた。
「はじめまして。レンのいとこの瑠里です。」
ルリはそう言いながらモジモジとし始めた。何か言いたげに見える。…が、勇気が出ないのか、何も言わない。篠岡とナマエは顔を見合わせて疑問符を浮かべた。
「あの…私たちに何か…?」
篠岡がそう切り出した。するとルリはハッとした表情になった。そしてついに意を決したようでピッと凛々しい顔つきになった。
「あの…っ!西浦でのレンレンってどんな感じですか…っ?」
「どんな感じ…っていうと…えっと…」
篠岡はそう言ってナマエの顔を見た。
「レンはすっごい大事にされてますよ!あの子はうちの自慢のエースです!レンを西浦にくださって本当にありがとうございます!!私たちは責任をもってレンを幸せにするので安心してください!」
ナマエはそう言ってルリの右手を自分の両手で包み込むようにしてギュッと握った。
「わ…っ、わわ…っ!」
ルリはナマエに急に手を握られて驚いていた。
「レンレンを…幸せに……?」
「します!約束します!」
ナマエが力強い目線を送るとルリはブワッと顔が赤くなった。
「もしかして、レンレンのカノジョさんですか…っ?」
「えっ!」
ナマエはびっくりして素っ頓狂な声をあげた。
「えっ?違うんですか?」
「ちっ、違いますっ!レンのことはチームのエースとして尊敬してるし、大事に思ってるし、三星を出て西浦に来たことをレンに後悔してほしくないって思ってるし、そりゃもう大好きですけどっ!でも恋愛感情じゃないです~!てか私なんかがレンのカノジョになれませんって!」
ナマエがそう言うとルリは「な、なんだ…。そういうことか。」と言いながら胸を押さえていた。そしてルリは次第に肩を震わせながら笑い出した。
「え、なんで笑ってるんです?」
ナマエが訊ねるとルリは「だって…!」と言いながらついにはアハッと声をあげた。
「今の、まるでカノジョの両親に結婚のお申し込みに来たカレシさんみたいな言い方でしたよね…!」
「え、そ、そうかな?」
ナマエはそう言って篠岡の顔を見た。
「うん、今のは誤解されてもしかたないと思うよ。完全に結婚のお申込みだったよ!」
篠岡は真顔でそう言った後でプッと吹き出した。
「ですよね!」
今やルリと篠岡は2人して顔を見合わせてアハハッと笑い合っていた。
「またやっちまったわ…」
ナマエはそう言いながら頭をポリポリと掻いた。
「でもよかった…!こんなにレンレンのことを大事に思ってくれてる人がマネージャーやってるって知れて安心しました。実はずーっと心配してたんです。レンレンは何にも教えてくれないんだもん。」
そう言いながらルリはむくれた。
「もしよかったらLINE交換しません?私がレンの近況報告しますよ!」
ナマエがそう言うとルリは「え!」と言いながら目を輝かせた。そしてポケットからスマホを取り出した。
「ぜひお願いします」
ルリはそう言ってLINEのQRコードをナマエに見せた。ナマエは自分のスマホでQRコードを読み取った。
「私もいいですか?」
篠岡がそう言いながら自分のスマホを取り出した。
「もちろんです!」
篠岡もスマホでルリのQRコードを読み取った。
「下の名前、ナマエちゃんと千代ちゃんって言うんですね」
「うん、てかタメ口で話しませんか?同い年だし。」
ナマエはそう提案した。
「うん、そうしよう」
篠岡はナマエに同意した。
「わあ!ナマエちゃん、千代ちゃん、これからよろしくね。」
「こちらこそよろしくね」
ナマエはそう言ってニコッと笑った。
「私たちもルリちゃんって呼ぶね」
篠岡も微笑んでいた。
「そろそろお夕食の時間ですよー」
1階から遼子の声がした。
「あ、結局夕食作り手伝えなかったや」
ナマエがそういうとルリが「2人はお客さんなんだから手伝わなくていいんだよ」と言って笑った。そうしてルリと篠岡とナマエは3人仲良く階段を駆け下りて大食堂へと向かった。

<END>