おおきく振りかぶって 原作漫画感想 12巻 <第23回>
<第23回 / あらすじと感想>
【1回裏、西浦高校の攻撃】
1番センター泉
花井母がケータイのワンセグでTV中継されている試合を見る。打席に立つ泉がTVに映っている。恥ずかしがる泉母。でも録画予約はしっかりしてきたらしい。三橋母も旦那にセットしてもらったという。
阿部母「投手が一番映るもんね!」
三橋母「そうなの?」
花井母「そうよー。1球投げるごとにアップになるわよー」
阿部母「一挙一動が注目の的よ!」
三橋母「なんか恥ずかしいねェ」
よりにもよってこんなめためたにやられてる試合がTV中継かー。
泉は『基本2ストライクまでは球筋を見るがいい球来たら最初からいく!』という姿勢。
1球目、泉は『イケる』と思って打つがセンターフライ。アウト。一死。
実は美丞大狭山は左打席の時の泉の打球は中央から左で、かつ転がして内野を抜くケースはあっても打ち上げたら外野を越す力はないと分析済み。外野を前につめて高目のボールをあえて打たせていた。
打者まで研究済みか…。
2番セカンド栄口
栄口はバントばかりでほぼデータが取れていないらしい。まずは力で押すことにする美丞大狭山の捕手倉田。
一方西浦のベンチでは田島が泉にどうだったかと訊ねる。泉はリラックスして打てたが、いくらリラックスしてても自分の力以上の打力は出せないのだから次は転がすと決意する。
1球目、ストレート。栄口はじっくり見る。1ストライク。
これなら桐青の投手の方が上だと思った栄口。
2球目、ストレートを振り切る栄口。セカンド横を抜けるヒット。一死一塁。
いいぞいいぞ!栄口!さっすがー!
3番ショート巣山
モモカンからバントの指示。
1球目、送りバント成功。二死二塁。
4番サード田島
田島が外野が前進守備なのに気付いている。それが自分用に敷かれたシフトであることも。打たせたいのは外野フライだと気付いた田島は、それならば高目の球が来ると予想。
1球目外角・高目を腕をたたんできれいに前でとらえてゴロにした田島。ライト前ヒット。
ランナー栄口帰れると踏んで3塁を蹴る。しかし、ライト宮田はまさかのダイレクトバックホーム。本塁で刺されてアウトになる栄口。三死で攻守交代。
まじかー。ここは1点取りたかったな。
ライトの宮田は元捕手のため強肩な上にもともと前進守備だったのでホームまでの距離が短かったと冷静に分析する田島。
田島『3点取られてるのに1点も返せないってちょっとマズイかな?』
あの田島様ですら焦ってる…。
【2回表、美丞大狭山高校の攻撃】
モモカンは阿部に「3〜5番は長打があるから最悪でも2番までに終わらせましょう」と言う。阿部は下位打者が各変化球にどう対応するか確認して、それから下位のうちにカーブも試しておこうと考える。モモカンは「私からサインだそうか!?」と提案するが阿部は「やらせて下さい!」と頼む。
うーむ、モモカンに任せた方が得策な気がするけど、それは阿部のプライドが許さないよね。
三橋『………なんか変だ。阿部君の手は冷たいままなんじゃないか?阿部君がダメならオレもダメだ』
青ざめる三橋。三橋の左腕をガッと掴む花井。
花井「点は次の回取るから!まずココ押さえよーぜ!」
やっぱあんたらちょっと仲良くなったよね!?ていうか花井が三橋に好意的になったのかな。やっぱり崎玉戦のアレで三橋の漢気を認めたか、花井。
三橋『悲観的なことばっか考えててもしょーがない。点は次に取ってくれる。オレはココを抑えなきゃ。阿部君はきっと大丈夫だ。だからオレも大丈夫…!』
三橋、阿部君は攻略されてるんだ。大ピンチなんだ。今こそ三橋は阿部君への依存から自立する時だぞ!!目覚めてくれ!!
一方、美丞大狭山のベンチではセカンド矢野が「塁上でまた危険なプレーしたらその場でお前を降ろすように監督に言うぞ」と釘をさす。
これは…フラグっすかね?
7番ファースト松下
阿部は松下は外の流し打ちが得意ということで、1球スライダーを入れてその後でカーブも試したいと考える。滝井監督はストレートを投げ始めたことに気付いているが『こっちにとっては好都合なだけ』と余裕しゃくしゃく。
1球目、外にスライダー。見送り。1ストライク。
2球目、内にカーブ。バットを振るがサード正面に転がり、ファーストへ送球。アウト。一死。
「ナイスサード」「ナイピー」とやり取りしてる三橋&田島がかわいいです。
8番キャッチャー倉田
内角好きの倉田への1球目、外の低目にカーブ。外の球なので振る倉田。セカンド横を抜けるヒット。一死一塁。
阿部は2人続けてカーブを打ったことを気にする。三橋は何か違和感を感じている様子。
9番ピッチャー竹之内
バントの構え。阿部は竹之内は試合中盤で交代するだろうから最初からまっすぐを使うと決める。
1球目、まっすぐを投げると同時に一塁ランナー倉田が走る。それを見てバントの構えをやめる竹之内。阿部、二塁へ送球するが間に合わず。阿部はリードを考えるのに必死で盗塁のことが頭から抜けていた模様。
2球目もバントの構え。真ん中にまっすぐ。竹之内は滝井監督の指示に従って球筋を見る。2ストライク。
阿部は『当て損ねか?そんなに下手だったか?』と疑問に思う。
3球目もバントの構え。真ん中にまっすぐ。しかしファール。アウト。二死二塁。
ここ、2ストライクになってたらそれ以降のファールはストライクカウントされないんじゃなかったっけって調べたらバントの時はファールしたらしっかりアウト扱いされるんですってね。知らなかったわ。
1番ショート川島
阿部は1打席目の川村は苦手な外角にも手を出したのはシュートだからだと考える。
1球目、外にボールからストライクになるカーブ。苦手な外角だからストライクゾーンにいれてくると踏んだ川島はバットを振る。内野を抜けてセンターまで飛ぶ球。二塁ランナー倉田がホームに帰って美丞大狭山に4点目。二死一塁。
4点目とられちまった!このままだとコールドもあるぞ…。
2番サード石川
石川には1打席目ですでにまっすぐを使っている。リードが思い付かない阿部。3球ともまっすぐで三振。三死で攻守交代。
三橋は『最後の外だけ振った!』とやはり何か違和感がある模様。
【2回裏、西浦高校の攻撃】
三橋はエナメルから紙を取り出す。それは美丞大狭山の打者の好みのコースに関するデータの紙。皆このデータの逆を打ってると三橋は気付く。
三橋『このデータ役に立たないんじゃないか……?そしたら阿部君のリードは?……そしたら?リード通り投げられることより速い球や左投げの方が……交代したくない。オレの予想なんて外れてる。…でももし当たってたら?少しでも早く言った方がいいようなことだったら……?このままずっと打たれ続けたら……?』
モモカンに報告をしている阿部に近づく三橋。
モモカン「えっ、どーしたの!?」
三橋は泣きそうになりながら「あっ、の、コッ、ス、が、ちっ」と話しかける。
阿部「何をいきなり泣いてんだよてめーは!何言ってんのかわかんねーし」
田島「"コースが違う"って言ったよ。な!」
コクっと頷く三橋。
田島様さすが〜〜!そして泣きながらだったけどちゃんと言えた三橋君もえらいよ。
モモカンはその言葉で打者が好きなコースと真逆を打ってることに気付く。
モモカンもさすがです。
5番ライト花井
田島は相手の守備位置の変化を確認してる。
阿部は三橋の紙をみる。
阿部「あのな、得意なコースと逆どころか好きなコースはバット振ってさえいないんだよ。なんでだと思う?」
青ざめてぐっぐっとなる三橋。阿部は「わかんねんならそー言えばいいから!」とイラついて青ざめる。
モモカン「三橋君!何かあるなら言ってよ!?」
三橋がなんか気付いてることに気付くモモカンがえらい。
阿部「あんなら言え!オレァすぐネクスト入らなきゃなんねんだぞ」
モモカン「サッサと言う!」
三橋「あの、な、んで、かって、いう、答え、には、なってない、と、おも、う、ん、です、ケド、スキなコース振らない、の、は、……ボール、だ……から?」
確かに相手の好きなコースにはボール球を多く投げてると気付く阿部。
モモカン「それがあなたのクセになってるのね?」
それは阿部の癖と言うよりも配給の基本で、今は三橋がリード通りに投げられるから結果的にそれがパターン化されちゃっただけなんですけども…。
田島は花井に「ぴっぱれ!」と指示だしするが、花井は意図がわかってないので「オレはもうプルヒッターは卒業したんだ」と言うことを聞かない。
1球目、結果、打球はセカンドゴロ。、セカンドが近くのショートにパスしてファーストへ送球し。アウト。一死。
花井『うっそ、ふつー今のはセンター前だろ。それにその後の連携もよォプロじゃねぇんだから!』
田島は今のシフトではセカンドもショートもセンターよりに守ってたからだと冷静に分析。
田島『こりゃあオレたちゲンミツに研究されてるぞ』
珍しく厳密の使い方が合ってるね。ってか田島君ってやっぱ野球に関しては知的なんだよな。かっこいいな。
モモカンは選手たちに美丞大狭山が西浦を研究してきていることや打者に合わせて守備のシフトを変えてることを伝える。そして打席に立ったらまず守備位置を確認して、なぜそのシフトなのか考えるよう指示する。シフトで定位置からずれたらその分どこかに穴がある、そこを狙いなさいというモモカン。泉は『田島は自分用のシフトに気付いててゴロを打ったのかな』と田島を少し意識している模様。
泉くんもなかなか打率イイですからね。モモカンは田島と花井を競わせる気だけど、泉も田島と競えるよ。
6番ファースト沖
三振。二死。
7番キャッチャー阿部
外野が右に動いていく。阿部は『オレは流すのが苦手なのにこのシフトということは…』と考える。
1球目、外にストレートを見る阿部。1ストライク。
阿部は『自分は外の球を強引に引っ張る力はないと思われている』と予想。
2球目、高目のボール球を派手に空振り。2ストライク。
今のが見せ球なら低目の球が来ると予想。
3球目、外・低目のスライダーを空振り三振。三死で攻守交代。
頭脳派の阿部君も守備で攻略されてる焦りがあって平静でいられないのかな。
【3回表、美丞大狭山高校の攻撃】
モモカンはバッティングに関しては西浦はまだ粗く、守備を動かされても空いたところを狙える器用さは田島くらいしかないと考える。あとはこれまでバントが多かった栄口はほとんどデータを取られてないはず。
阿部は三橋と話す時間を稼ぐために三橋に防具付けるのを手伝わせる。
花井は泉に先ほどの打席で「引っ張れ」と言われたことを泉に話す。泉はそれで自分は1打席目いい球が来たと思ったけど振らされたんだと気付く。田島にも同じようなボールが来てたはずなのに田島はうまく転がした。
泉「………チッ」
悔しい泉。
いいねぇ、試合は厳しいけど、泉君と田島君の関係性もかなりいい感じに仕上がってるよぉ!
阿部は三橋に「次から首振れ」という。驚く三橋。阿部は首振るサインを決める。
阿部「これを出したら首振ってダミーのサインに頷いて投げろ。場合によっちゃ2〜3回繰り返すぞ、わかったな!」
三橋は戸惑いながらも「わかった、よ!」と答える。西広は「首振るところまでサインでやるのか」と驚いてる。
投球練習の後、マウンドに駆け寄る阿部。
阿部「間違ってダミーの方投げるなよ?」
三橋は「このくらいでいい?」と首の振り方を確認する。阿部は「ンなの普通でいーよ!中学の時は振ってただろ?」と言いかけて三橋の中学時代はサインすら出してもらえなかったことを思い出す。
阿部「さっきので大丈夫だよ。おーソレ、完璧だ!頼むぜ!」
嬉しそうな三橋。
3番セカンド矢野
阿部が美丞大狭山の戦略に気付いたことを知らない矢野は内ならボールだから振らないつもりでいる。
1球目、内にスライダー。見送り。1ストライク。
2球目、内にまっすぐ。見送り。2ストライク。
矢野は内が2回来たから次は外で、外へ逃げていく球はシュートだけど一打席目に打ったからそれはない。ストレートと予想。
3球目、外にカーブ。空振り三振。一死。
おっ、ここから西浦反撃開始か!?
4番センター和田
1球目、外角にシュート。ボールになる球。見送り。
2球目、内から外へ逃げるシュート。空振り。1ストライク。
3球目、内にスライダー。さっきHR打たれたボールだが阿部の言うとおりに投げる三橋。和田はさっきのシュートの球筋が頭をよぎって打ち損じる。フライになりキャッチアウト。二死。
そういう狙いかー。阿部スゲーな。私だったらHR打たれたところには要求できないよ。
5番ライト宮田。
滝井監督は阿部がリード変えてきたことに気付くがそれが点差によるものなのか、作戦に気付いてのことなのか判断がつかない。
いけ、西浦!今のうちだ!
1球目、外にボール球。見送り。
2球目、外にカーブ。見送り。2ボール。
三橋は阿部のリードの意図が分からない。
私もわかんねえ!
宮田は次は内だと考える。今のカーブが見せ球なら次はシュートと予想。
3球目、内からスライダー。打ち損じる。セカンドゴロ。ファーストへ送球し、アウト。三死で攻守交代。
呂佳はもう西浦が対応始めたことに気付いてる。ここに河合が呂佳を見つけて話しかける。
水谷は田島に瞬間リラックス法をやってほしいと言いかけて、隙をついて泉がくすぐる。
泉「下位だって打っていいんだからな!つーか絶対出ろ!」
泉君のイケイケな性格かなり好きっす。
泉は『美丞め、見てろよ。オレが1点入れてやる』とやる気満々。
いいねえ。今回は泉が開花する時か!?
【3回裏、西浦高校の攻撃】
8番レフト水谷
水谷は守備位置を見て外野が前進守備と気付く。でも飛ばさないって思われてることくらいしかわからない。モモカンから1球目は見るとサインが飛ぶ。
1球目、高目のストレート。見る水谷。1ストライク。
モモカンは次も同じ球と予想。泉が「転がせ!脇締めろ!」と的確な指示。
2球目、高目のストレート、ショート横を抜けるヒット。無死一塁。
9番ピッチャー三橋
三橋は『バッテリーの配給が読まれたっていうのは阿部君の配給が読まれたってことだ。オレは配給面では役に立たないし、阿部君はオレの球でどーにかしようといつも大変なんだ。あの4点のせいで負けるわけにはいかないんだ!』と阿部に負けの負い目を背負わせないためにやる気。
モモカンはバントの指示。阿部は「指気をつけろ!!指だ指!!」と口パクで指示するが三橋は『ムリだムリ』と読み間違える。
三橋『ムム、ムリじゃないぞ。オレはバントできるぞ。』
ムリだと言われたと勘違いする三橋がかわいいし、ムリじゃないって反抗するところもかわいい。三橋って普段気が弱いけど譲らないところは譲らないのよね。
泉『るっせえなあ。ちっとは信用しろよな。阿部って三橋をホントのバカだと思ってるとこがムカつくよ』
それな。三橋は意外とモノ考えてるぞ。至らないところは確かにあるけどさ。
1球目、高目のボール球。ファール。1ストライク。
2球目、バントするがピッチャー前。『二塁に送球される、マズイ』と思ったが倉田のミスでセーフ。無死一・二塁。
やったぜ!
呂佳は倉田のフィルダースチョイスにお怒り。河合は宮田はそういうところちゃんとしてたと言う。
1番センター泉
自分が1点返すつもりだったのにモモカンからバントの指示でガッカリ。しかし、それはこれまで泉の打席ではバントをやってこなかったため、美丞大狭山の裏をかくための作戦。モモカンの予想では、1球目も1打席目と同じく高目のボール。
1球目、高目のボール。バントで転がす泉。送りバント成功。一死二・三塁。
泉君はバントもうまい!相手の意表を突くための作戦だから監督からの評価低いなんて落ち込む必要ないよー!
2番セカンド栄口
モモカンはスクイズではなく打ての指示。モモカンの読みでは西浦は1球目からスクイズ仕掛けたことはないから、1球目はカウント稼ぎにストライク取りに来ると予想。そこを狙う。栄口はさっき打ったのはストレートだったので今回は変化球と予想。シュートに山をはる。サードランナーを見るを水谷は溢れんばかりの笑顔。
水谷wwおま、ホントいいキャラしてるよな〜w『何を笑ってんだ?』って冷たい栄口君もいい。あの栄口君ですらも水谷には辛辣なのがいいw
1球目、内に入っていくシュート。栄口の予想通り。サードの上を超すヒット。水谷が帰って西浦高校に1点目。一死一・二塁。
栄口くんナイス―!!段々と西浦に流れがきてます!この調子で取られた点取り返していこう!!
ちなみに本来得点した時は校歌を歌うものらしい。でも1年生だからまだ校歌を覚えてなくて歌えないからヒットの曲をトランペットで吹いてるとのこと。
確かに桐青高校とか美丞大狭山ってなんか歌ってるもんね。校歌の方がなんか盛り上がるから、校歌覚えて歌ってほしいな〜。浜田・梶山・梅原は歌えるんじゃないの?って思うけど、選手が1年生だから観客も1年生ばっかりなんだね、きっと。てか普通の公立学校って校歌練習する時間取ったりしないの?私は私立の中高一貫の女子校出身なんだけど、入学した時にみっちり校歌教わったぞ。女子高だから音楽の授業必須だったからかなぁ?西浦は音楽の授業は選択制らしいよね。
3番ショート巣山
バントの構え。美丞大狭山の捕手倉田は素直にバントさせてアウト稼ぐつもり。
1球目、送りバント成功。二死二・三塁。
4番サード田島
田島に任せるモモカン。
1球目、ランナーいるのに振りかぶる投手竹之内。気合の入った速いストレート。空振り。1ストライク。
2球目、チェンジアップ。見送り。2ストライク。
3球目、シュート。ファールになる。
田島は次はスライダーと読む。
4球目、スライダーが内角のいいとこに決まる。手を出せない田島。見送り三振。三死で攻守交代。
田島でも手を出せないところに決まるかーー。西浦に流れが来てると思ったけど、厳しい戦いだなぁ。
倉田は点差を気にして何度も呂佳の方を見る。呂佳の隣に座っている河合は不審に思う。
呂佳と倉田は一体何をやってるの?矢野が言ってた危険なプレーっていうやつ?あれを呂佳の指示でわざとやってるってことか?
【4回表、美丞大狭山高校の攻撃】
6番レフト北村
1球目、打ち上げてピッチャーフライ。アウト。一死。
7番ファースト松下
1球目、内野ゴロ。アウト。二死。
8番キャッチャー倉田
また呂佳を見る倉田。疑惑を抱く河合は「まーさかスタンドからサイン出したりしてないスよね?」と呂佳に問う。呂佳は「お前もうウゼーからどっかいけ」とあからさまに煙たがる。
怪しい…。
1球目、打ち上げてしまい、フライキャッチでアウト。三死で攻守交代。
ナイピッチー!ナイリード!少なくとも守備面では西浦高校に流れが来てます!
また呂佳を見る倉田。河合は「これじゃどっかいけないスねェ」と言う。
和さんは肝が座ってて正義感もあっていい男だ。旦那にしたい。女房だけど(※捕手だから)。
【4回裏、西浦高校の攻撃】
西浦高校のベンチでは阿部が2回連続ノーヒットじゃ相手も何か策を考えてくるかもしれないと懸念している。ベンチに帰ってくる三橋。阿部が球数が増えてることを気にして三橋に声を掛ける。
三橋「オ、レは、今日、勝ちたいから、だっ、大丈夫だよ!」
阿部は『今日は特別勝ちたい日なのか?なんで?』と不思議そう。
たぶん、阿部の配給が読まれたことで取られた4点のせいで負けたくない、阿部君に負い目を背負わせたくないからだと思うよ〜。
ちなみに三橋の後ろで三橋と一緒に驚いたり一安心してる沖君がかわいらしいwこのコンビは朗らかでいいよね。
阿部は『今日勝てばベスト8だから?…うーん、まーもーそういうことでいいか』と自分を納得させた。阿部はバントの時に覆いかぶさってた三橋を注意する。ジャグからドリンクをコップに注ぐ三橋をチラリとみる花井。三橋が顔をあげて目が合う。ドッキーとする花井、慌てて目をそらす。
花井『避けてどーするよオレ!ホラ!もう一回言ってやれ!』
ばっと三橋の方を振り返った花井は「この回はオレも点入れるからな!」と宣言する。三橋は花井をくすぐろうとしていたみたいで、慌てて手を引っ込めて隠す。花井は『やられたいわけでもないけど、引っ込められてもなんか…』とビミョーな気持ち。
何度も言うけどやっぱ花井って崎玉戦以降、三橋に対しての友好度合いが上がったよ!このコンビもなかなかかわいいな〜!!
三橋『オ、オレは、今日勝ちたいっ』
三橋「はっ、花井君、点入れたら、勝てる!」
プレッシャーに感じる花井は青ざめる。田島がバットを花井に渡しながら「花井!引っ張れよ!お前の力見せてやれ!」と檄を飛ばす。花井は田島に期待されて嬉しそう。
後ろの三橋君もなぜかキラキラしてるんですけどwなにwかわいいからいいけど。キラキラ飛ばしてる三橋は貴重だぜ!
田島『見ろよ花井、お前ん時は外野が定位置だぞ。センター返しは大事だけどそれで可能性潰してたら意味ねーかんな!』
よく見てるよねえ。田島は天然だと思われがちだけど、野球に関しては結構頭の切れる子。
5番ライト花井
セカンドとショートが中へ寄ってる分。サードが内側に入ってる。中学の頃はよくサード脇を抜いていた花井は、あの頃を思い出してそこを狙うつもりで1球目バットを振る。
花井『うは、しっくりくる…』
美丞大狭山の捕手倉田は花井がスイング崩したと勘違い。
2球目、外角にストレート。引っ張る花井。サード脇を抜けるヒット。無死二塁。
花井『きっ……もちかったあっ』
ナイバッチー花井!!見てるこっちも気持ちいーよ!
モモカンも花井の鋭い打球にご満悦。
6番ファースト沖
バントの構え。倉田は一死三塁にしたくないので打ち上げさせたい。投手の竹之内は3点差あるからアウトカウント稼げばいいのにと考える。
1球目、速いストレート、上手に転がす沖。送りバント成功。一死三塁。
水谷はまたチャンスで自分の番になりそうなので泉に瞬間リラックス法を頼む。ガッとくすぐる泉。
7番キャッチャー阿部
滝井監督は3回裏で一死二・三塁の時にスクイズがなかったことから今回も高打率の阿部は打ってくると予想。
1球目、投球開始ともにバントの構えをする阿部。チャージをかけてくる投手とファースト。構えを元に戻す阿部。ボール。
ボールを稼げて喜ぶモモカンと逆にスクイズないからボールにするなと倉田に要求する滝井監督。
2球目、再度投球開始ともにバントの構えをする阿部、構えを元に戻す。今度はストライク。モモカンは次もストライクと予想。コースはこれまで徹底して外。阿部はダッシュしてきたファーストの横を抜くと決意。
3球目、外にストレート。空振り。2ストライク。
花井が「バッター楽に!サードランナー!」と阿部に声を掛ける。2番手の投手がキャッチボールを始めたのを目ざとく見つける阿部。どうやら投手はこの回で交代なので気合が入っているらしい。
4球目、外にストレート。空振り三振。二死三塁。
阿部君でもだめだったかーっ。この試合きっついな。
8番レフト水谷
滝井監督は前打席のヒットはたまたまだと考える。
1球目、高く外れたボールを振ってしまう水谷。1ストライク。
モモカンはお怒り。青ざめる水谷。倉田は水谷が全然選球眼がないので次は高目にストライクに入れればビビって見てくると予想。
2球目、高目ストレート。水谷は瞬間リラックス法のおかげでいい当たりのヒット。ショート脇を抜ける。花井がホームに帰って2点目。二死一塁。
よっしゃ!2点目!!ナイバッチ水谷!!
ホーム帰ってきた花井は「オラ帰ってきたぞ」とネクストバッターサークルにいる三橋に笑顔で両手を掲げてみせる。三橋はその意味が分からない。
花井「ハイタッチだよハイタッチ!ふつーにやれよ!」
ぺんっと緩いハイタッチをする2人。花井は『なんだこのままごとやらされてるみてーな気恥ずかしさはぁっ』と恥ずかしそう。三橋は嬉しそう。
なにこいつらかーわーいーいーっ!てか「オラ帰ってきたぞ」って有言実行してぱあっと笑ってる花井がかわいい。
水谷が打って大興奮の西浦ベンチ選手たち。
栄口「次から全員くすぐるべき!?」
沖「うへ!?」
沖は嫌そうw
阿部「くすぐったくねーヤツはどーすっか」
栄口&沖「へ!?」
阿部「イヤ、だから、オレ脇平気なんだけど」
巣山「オレも」
栄口&沖「それどっかおかしーよっ」
栄口「引くわ」
阿部「…おかしくねーよ」
巣山「ふつーにいるって…」
阿部と巣山は不感症か…。でも、すごく"っぽい"よね、この2人(笑)。イメージ通り。
9番ピッチャー三橋
三振。三死で攻守交代。
【5回表、美丞大狭山高校の攻撃】
9番ピッチャー竹之内
阿部が美丞大狭山の策に気付いたことが美丞大狭山側に伝わってる様子。1打席目、ストレートだったので今回は変化球で来ると読む滝井監督。序盤とは違った配給にしているということは内にスライダーをいれてくると予想する竹之内。
1球目、内にシュート。打つ竹之内。無死一塁。
1番ショート川島
阿部は竹之内が好きなコースを振ったことから『自分が美丞大狭山の策を逆に利用しているのはバレたと思おう』と考える。
1球目、外にシュート。見送り。ボール。
2球目もボール球を見送られる。
3球目、データではボールカウント0−2では阿部はボールからストライクになる変化球を使う。つまり外ならスライダーで内ならシュートと川島は読む。万が一カーブなら一拍置いて対応すればいい。川島の予想通り、内にシュートが来る。センター前ヒット。無死一・三塁。
アカン、阿部が研究されつくしてるから、阿部一人で配給考えてたら勝てん…。今こそ三橋の首振りを解禁する時…なんだけど、阿部君を盲目的に依存している今の三橋にはたぶんムリだ…。どーしよ!?どーする!?やっぱモモカンにサイン出してもらった方が…でもそれ阿部絶対プライド傷つくもんなー。
2番サード石川
2連打されて『今、読み合いはホント五部か?』と疑問に思う阿部。
五分五分じゃないっすね。阿部が完全に攻略されてるので。でも気付いてない阿部。
次はバント巧者の2番。果たしてスクイズしてくるか。ダブルプレーを嫌って普通に打つか。
三橋『もう点入れられたくない。オレにできるのは阿部君のゆーとりに投げることダケだ!』
違うんだ…なまじ君が言う通りに投げられることが余計あだになっちまってるんだ…今は君も配給に参加する時なんだ…。って、そんなこと気付けるわけないよなァ〜。
1球目、まっすぐ。見送り。1ストライク。
2球目、速いまっすぐを真ん中。見送り。2ストライク。
3球目、投球開始と共に一塁ランナー川島が走る。外にカーブ。ピッチャー前ゴロ。ファーストへ送球し、アウト。一死二・三塁。
3番セカンド矢野
矢野にはシュートは打たれた。カーブとスライダーも見せた。外野へ上がれば1点入ってしまう。まっすぐもでも抑えきれない。配給に迷う阿部。三橋はサイン通りになんでも投げるとリードを待つ。阿部は決め球として落ちるカーブを生かすために1球見せ球としてボール球を放つことに。
1球目、まっすぐ。打たれてライトフライ。花井がキャッチすると同時に三塁を蹴る竹之内。ホームに帰って美丞大狭山に5点目。二死三塁。
うわあああ5点目入れられた…。
得点されてうなだれる三橋。マウンドに近づく阿部。
阿部「――…三橋、お前まだオレのリード信じて投げられるか?」
三橋「投げられる!!オ、レは、投げられるっ」
断言する三橋。
阿部『…アホかオレは。何自分の不安を三橋に押し付けてんだ。しっかりしろ!オレは、もっとこいつを生かしてやれるはずだ!』
ううう…切ない。
<第23回終了>