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おおきく振りかぶって 原作漫画感想 9巻 <第17回>


<第17回 / あらすじと感想

ファミレスで呂佳と河合が待ち合わせ。呂佳が西浦高校の情報を貰うために河合にご飯をおごることになっているらしい。ただじ1500円まで。きっちり1500円分の料理を頼む河合。
変なワザを持ってる河合w

このまま西浦と美丞大狭山が勝ち進んだら5回戦で戦うことになるため、それに備えたい呂佳。弟の利央はずっとベンチにいて試合には出てないから話が全く参考にならないらしい。ビデオは、先日の西浦vs桐青戦は美丞大狭山の1年生の親が録画担当だったが素人なので球を追いかけてしまってて使い物にならないので利央に桐青のビデオと西浦のデータを持ち出させた。その上でなお河合から詳細が聞きたい呂佳。
桐青高校倒したダークホース西浦に警戒中。

<河合が提供した情報>
・配給に関しては、最初はカーブ中心の変化球ばかりの組み立てだったが、後半からストレートメインに変えてきた。ストレートはクセ球で打ってもバントしても打ち上げてしまう。クセ球なことをわかってて使ってるから前半は温存してる。
・盗塁は投手のモーション盗まれたせい。4番の田島だけが見分けられる。
・女監督は立派に選手を掌握している。
・守備は桐青はフライばかりだったので未知数。
・ライトは肩がいい。
・キャッチャーは肩は普通、1年生にしてみればいい方かも。キャッチャーも非常にサイン細かいサインを出す(呂佳は三橋の球種が多いためだと考える)。
球種多いのもあるけど、それに加えて9分割のコントロール持ってるからなんですけどそんなの思い付かないよねw
・ピッチャーは四死球1。キャッチングでミットが全く動かないレベルでコントロールがいい。
・打撃はストレートとスライダーにはほぼ全員ついてきた。雨でフォーク投げられなくて、投球の幅が狭まったのも負けの理由の一つ。
そうか、あの雨が西浦には有利に働いてたのか。ひぐちアサ先生はそういうところまで考えて桐青戦を雨天にしたってこと!?すげー!
呂佳はバッティングは桐青に合わせてきてたからうまくいっただけで5回戦ではそううまくいかないとの考え。ならばあとは美丞大狭山が点を取れる方法を考えるだけ。つまり、どうやってバッテリーを打ち崩していくかだという結論に至る呂佳。
すごい的確な分析だな。頭いいんだな。
ここで河合は食事終わって情報提供会終了。呂佳がコーチを務める美丞大狭山は現在合宿中らしく夜ごはん作りは呂佳がになっているらしい。父母会も手伝ってくれるが50人分のご飯作りは力仕事なので男手も欲しいとのこと。
河合は呂佳にもうプレイする側には回らないのか訊ねる。「オレはもう嫌だよ」と答える呂佳。続けて「今年の3年生の中にもこれで野球辞めるヤツが居るんだろうな、何年かは高校野球のニュースとか見れないんだぜ」と自嘲気味に笑う。初戦負けでショックを受けてる河合もその言葉に胸が痛くなる。河合が今の言葉に自分もグザグザきてるときいて「胸がスッとすんぜ!オレらだけ初戦負けじゃかわいそーだからな!」とニカッと笑う呂佳。
呂佳、性格が悪いなこの男w
でも河合はどんなにはぐらかしてても呂佳の最後の夏が終わった日の様子は忘れられないと心の中で思う。他全員が泣いている中で呂佳だけはただ突っ立っていたらしい。そして引退式の後は一度も部活に顔出さなかったと。
それだけ初戦負けが心の大きな傷になってたということね。
河合も今回の初戦負けはかなり心の傷になっているらしく、『オレもまた野球やろうっていう気になれんのか……な』と呂佳を見ながら考える。
なるほど、河合は野球は今はもうやりたくないくらいにツラいから野球推薦で大学行かずに一般で大学受ける選択肢を考慮に入れてあんなに参考書買い込んでるわけですね。
呂佳「でももしよーこれで来年甲子園行ったらたまげるよなー」
これは西浦高校のこと?桐青高校のこと?美丞大狭山のこと?
呂佳「そしたら利央の代は初戦負けだな!ユカイ!」
利央の代は初戦負けって言ってるってことは桐青高校のことじゃないな。流れ的に「もし西浦高校が来年甲子園に行ったら」って意味っぽいな。なぜ来年?今年はもう西浦対策取れそうだから美丞大狭山が勝てるって確信したっとこと?じゃあ来年も美丞大狭山が負けねえという風には考えないのか?謎。

場面切り替わって体育祭の休憩中の篠岡を呼び止める女子2人組。この2人はダンス部所属で、野球部の応援でチアガールをやりたいらしい。けれどそれはダンス部としてやりたいわけじゃなくてこの2人が個人的にやりたいということ。たった2人でいいのかと相談する2人に篠岡はみんな喜ぶと思うと答える。そこに阿部がひょいと顔を出す。桐青戦で体重が3キロも減ってしまった三橋に今日からおにぎり3つ食べさせるらしく、普段より1つ多く作ってくれと依頼に来たのだった。阿部の後ろには水谷もいる。
阿部は背後から登場するの好きだなw
三橋はおにぎり多くなって嬉しいだろうね。デカくなれよ。
野球部選手と話す篠岡をみてキャーキャーいうダンス部の2人。千代は野球部のだれかと付き合ってるのかと問われて「そんな雰囲気はこれっぽっちもござーません」と答える。逆に二人は浜田狙いなのかと訊ねる千代。2人も否定する。踊りたいだけだそう。
おお振りで恋愛沙汰で揉めるのは見たくないから、これでいいっす。

1年9組と2年1組のサッカー試合前、田島が三橋に「オレの真横3メートルのところを常にキープして走っとくんだぞ!」と指示を出す。そしていよいよ試合開始。
どーでもいいけど審判役のトーン髪の男の子がかわいい。顔が好み。ホイッスル!の椎名翼さんっぽい顔してる。
田島の3メール横で田島のマネしてくるくる回ったり跳ねたりする三橋とそれを見て『三橋は何やってんだ?』と呆れてる泉。
9組には大塚くんっていう子と小島くんっていう運動のできる子がいるようです。なんかの創作で使えるかもしれない。覚えとこう。
ゴール付近で小島からボールを受け取った田島は三橋を発見。三橋に向かってボールを蹴る。顔面で受ける三橋。高く上がった球。田島は大塚の背中に手を置いて高く跳んでシュートを決める。サッカーでも大活躍の田島。顔面にボール食らって倒れこむ三橋を介抱する泉。
泉君…やさしい。田島、お前こんなところ阿部に見つかったら怒られるぞw
田島は三橋に「大成功だぞ三橋!」と笑顔で近寄ってくる。この調子でもう1点取る!と意気込み、「頼むな3メートル!」と言う田島は顔面にぶつけたことを悪びれもせずに再び並走を要求。健気についていく三橋。兄を持つ身としては泣ける泉。
ううーむ。田島三橋コンビが好きな私だが、三橋大好きなのでこれは複雑な心境だぜ…。

昼休み。教室でお弁当を食べる9組。
このコマ、田島が左手で橋持ってるんだけど、右手怪我してるから?それともミス?
先ほどのダンス部の2人が篠岡に連れられて浜田に会いにやってくるが、他の人がいるから今はダメだと尻込み。そこを目ざとく見つける田島。逃げるダンス部2人。2人が逃げたので千代も「またあとでねー」と9組を去る。ダンス部の2人に気付く泉。

浜田はあと何回か勝つと取材がくるかもという。「そしたら写真は誰かな?オレかな、三橋かな」という田島。
なんでオレだと思うんだ?4番だから?
浜田は監督でしょうと答える。浜田は監督のことが気になるらしい。あのノックの腕はいつ磨いたのか、何歳なのか、下の名前は何か。しかし話に乗らない野球部員。午後は試合観戦に行くらしく、ごちそうさまと行った後は即寝。浜田は何カップとかも気になっているらしいが、ここでだから野球部員が話に乗ってこなかったのだと気付く。監督をそういう目で見られたくない野球部員。浜田も確かに新聞記者がモモカンをそんな風に取り扱ったらイヤだなと納得。
野球部員は今やすっかりモモカンの実力を認めて心掌握されてるので女性だからってそういう目では見たくないでしょうね。

野球場に観戦に来た野球部。ここでモモカンが田島の怪我が全治1週間であること、すなわち次の試合には間に合わないのでポジションも打順も変えると宣言。「ええええ!!!へーきです〜〜っっ」という田島に自力金剛輪をかますモモカン。
【次の打順とポジション発表】
1番:ファースト田島、2番:セカンド栄口、3番:サード泉、4番:センター花井、5番:ショート巣山、6番:キャッチャー阿部、7番:ライト沖、8番:レフト水谷、9番:ピッチャー三橋。

モモカンは田島にファーストは左打者増えてるから強い球来るし、打たせて取る投手である三橋にとっても重要な役割であること、1番打者は一番多く打席が回ってくるし足を警戒される中での盗塁は難しい分面白いことを伝えて田島にやる気を出させる。目がキラキラし始める田島。
モモカンは田島を乗せるのがうまいなー。

自分の役割を考えながら試合を観戦するように指示するモモカン。今回の試合は岩槻西高校vs崎玉高校。これまでの各校の歴史や実績を鑑みると岩槻西高校の方が格上に見えるが、これが岩槻西の夏の初戦なので今年の岩槻西の強さはまだわからないし、1回戦の崎玉は和光南を相手にすごい接戦を制して勝ったらしい。スコアをスラスラをいう田島に皆が驚く。花井は田島に自分との格の違いを見せつけられてガックシきてる。
このシーン、スポドリの入った重たいジャグを1人で持ってきた篠岡に「ごめん重かった?」と聞いてあげてる水谷がやさしくい。いい男だ。惚れる。
そして「三橋の家でニュース見たぞ!」と三橋の肩に手を回す田島。仲良し!田島はほんと地頭いいよな。

ここで花井母と阿部母が登場。試合のビデオ撮影を担当してくれるらしい。実は他のメンバーの父母も協力して各球場でビデオ班として活躍中。それを知らないチームメイトに怒鳴る花井。花井って親と仲いいよねと言われて「よくねーよ!!!」と否定する花井。
いや実際のところ親子関係は円満っぽい。うらやましー。うちの両親は宗教狂いの毒親なもんでね、西浦の両親はみんないい人でうらやましいよ。阿部のかーちゃんは弟ヒイキがあからさまでちょっとどうかと思うけど、阿部気にしてなさそうだもんな。

モモカンは小学生の頃は地域のクラブで野球やってて、中学はソフトボール部で、高校では軟式野球部のマネージャーだったらしい。ノックの腕は高校で磨いたという。高校時代は毎日ノックと打撃投手をモモカンがやっていたとのこと。花井母はその頃の部員が1人も顔を出さないことを疑問に思う。大会が終わったら飲み会を開催することを決意する花井母。

崎玉のピッチャーはスクリューを投げる2年生。キャッチャーはものすごく背が高いがあれで1年だという。しかも1回戦では打率10割。決勝打も決めた。

阿部は三橋の体重を気にしている。桐青戦から次の試合までは1週間あるけどその次は中3日でその次は中1日と段々試合感覚は狭まっていくので戻すのは今のうちだという。
すごい厳しいスケジュールをこなすんだね。
それから阿部は三橋の父親の伸長を訊ねて、それなら三橋も平均くらいまでは伸びるなと予想。
阿部「このままやっていけばあのピッチャーと同じくらいは投げられるようになるな。球速。自然にってわけじゃねーけど、ムリなくさ!」
ここで三橋は何か言いたげな様子。
阿部「……何?なんだよ!溜めずに言え!」
口を押えながら喋る三橋にイライラする阿部。
阿部「口抑えてたら何言ってるかわかんねえだろ!!!」
三橋は「トイレ」と言いながらピュッと逃げる。
阿部は三橋が何を言おうとしてたかわかったらしい。『……チ、よく覚えてんな。確かに俺は合宿で"スピードはいらねえ"っつったよ。』とGW合宿のことを思い出す阿部。でも本人が速い球投げたいって言ってるんだから投げられたらいいなと思うようになったらしい。
ほへー。阿部も変わったねえ。あの時は自分の言うこと無視する三橋にキレてたんだぞ。
つか言ってること分かってんじゃん。なら"何言ってるかわからない"って怒鳴る必要なくね?

ここで沖が大きい声出すと気が弱い奴は、たとえそれが笑い声でも、ビビったりするんだと阿部に忠告する。『笑い声でもォ!?』と驚く阿部。

三橋は1人金網の近くに座り込んでピッチャーを眺める。
三橋『阿部君はオレには球速期待してないと思ってた』
あのくらいの速さは出せると聞いて喜ぶ三橋。しかしそのピッチャーの球は打たれてしまう。三橋は阿部の"ムリなく"という言葉を思い出す。
三橋『じゃあムリすればもっと……ムリしなきゃだめだ。もっともっとがんばらなきゃ。』
阿部「今どこ見てたか正直に言ってみな」
突然三橋の背後に現れる阿部。ドキィッとする三橋。
おwまwえwwわざと三橋を驚かせていませんか?w
人の背後からヌッと登場するのスキよね、阿部って。
三橋「今……オレ…ピ、……ピッチャー、じゃ、ない」
あからさまに嘘を吐く三橋。ウメボシを食らわす阿部。阿部は篠岡の作った打者ごとのデータ表のことを話題に取り上げ、あれが必要なのはそれが勝つために役に立つからだと説明する。そして今日はデータでもビデオでもなく、直に試合が見れる貴重な機会だ。
阿部「お前が見なきゃいけないのはドコよ?」
質問形式にドキッとする三橋。怯えながらチラリと阿部の方を見る。阿部は目の焦点をズラして三橋のキョドりが目に入らないようにしながら絶対怒鳴らないと心に決めて必死に待つ。
このコマの阿部の顔おもろいwww阿部ってせっかちだからな〜。
三橋が「……バッ…」といいかけるとパッと笑顔になる阿部。そんな阿部の顔をみた三橋はハッとして自信をもって「バッター?」という。
阿部「そうだよ!バッターだよ!!投手はどーでもいいからお前はバッター見とけ。わかったな」
三橋「うん。わかったっ」
珍しくすんなり会話ができた2人。阿部は『通じた〜〜〜!!』とガッツポーズ。
沖に感謝しろよ、阿部。

崎玉のデカい1年生は佐倉大地という名前らしい。マジメないいヤツだし、野球もうまい。けどものすごく頭が悪い。

試合は延長した10回裏に佐倉がサヨナラホームランを打って崎玉高校の勝利。三橋は『オレの知らないスゴイ人いっぱいいるなァ』と感心。一方で阿部は「あいつだけ抑えりゃ問題ないな。いざとなりゃ全部歩かせたって勝てるぜ!」と前向きに戦略を練っている。三橋は敬遠には全く抵抗がないとのこと。

三橋『オレは打たれるのが一番イヤだ……っ。オレが打たれてチームが負けるのがイヤだ!』
三橋は自分の球が打たれてプライドが傷付くとかどうこうっていうのよりも、自分のせいでチームが負けてしまうのがつらいんですね。いい子。

<第17回終了>