おおきく振りかぶって 原作漫画感想 1巻 <第1回>
<第1回 / あらすじと感想>
自宅の投球練習場で9分割の投球練習をしながら、三星学園の元チームメイトが自分の悪口を言っているところを思い出している三橋。三星の元チームメイトの言葉「野球やるなら出ていかねーだろ。ここでしかレギュラー取れないんだからさ」
三橋は『そんなのわかってる』、『高校の野球部入ったってピッチャーやらせてくれるわけないよ』と考えながら項垂れる。『ピッチャーやれないなら野球部入ってもしょうがない。だから見るだけ、見るだけ、見るだけ!』と考えながら野球部のグラウンドに足を運ぶ三橋。しかし、そこには誰もいない。疑問に思っていると後ろから肩を叩かれる。振り返ると眼光の鋭い黒髪の女性(百枝まりあ、通称モモカン)がニコォ…と笑いかけてくる。そのまま腕をグイグイ掴まれて連れていかれた先には野球部と思われるメンバーが集まっている。
モモカン「お名前は!?」
三橋「うっ、いっ、みっ三橋」
モモカン「ポジションは!?」
三橋「とっ投手…」
投手という言葉に反応する阿部隆也
捕手として、自分がバッテリーを組む相手となる投手がどんな奴か気にしていたのでしょうね…。
モモカン「あら、投手がいたわ」
三橋「……へっ」
モモカンの反応に驚く三橋。
ここでモモカンから今年から硬式になったばかりの新しい部であること、そのためメンバーは1年生しかいないこと、モモカンは軟式時代の卒業生で監督をやっていることが明かされる。ついでに志賀先生とモモカンの愛犬アイちゃんの紹介も。
モモカン「投手が来たトコで1回目のミーティングやっちゃおーっ」
投手の次は捕手の阿部隆也の紹介。それから栄口も。この二人は春休み中から来ていて、シニア出身なので硬式の扱いにも慣れてるとのこと。
最新刊まで読んでから1巻を読み返すと、ここの阿部隆也、すげー猫被ってるなって思うw
ここで阿部隆也、三橋のことをじ…っと凝視。
三橋がどんな投手なのか興味津々?
続いて内野手の確認。田島が「オレ田島!サードで4番だった!」とアピール。そこに割って入る花井「オレも4番だったけどぉ、入んのやめます」
モモカンが「ええっ、なんでよ」と問うと花井の回答は「監督が女だから。監督女ってありえねーだろ」と女性蔑視思想丸出しの花井梓。
そーそー、花井って初期の頃はこーいう小生意気なクソガキだったよね。咬ませ犬っていうやつですね。
ここでモモカンの華麗なキャッチャーフライを見せつけられ、またモモカンが甘夏を両手で素手で絞って作ったジュースを手渡され、その握力と迫力に圧倒され青ざめる花井、女だからと舐めていたモモカンへの認識を改める。三橋も「高校のカントクってコワイ…」とモモカンにビビる。
そこに阿部隆也「三橋…君、ちょっとさ投げてみない?」
三橋の登場からずっと三橋を気にしていた男・阿部隆也がついに動き出した!
三橋は『ここでも投げられる!』と一瞬喜ぶが、『投げたって恥かくだけだよ!自分なんか認めてもらえるはずがない』とネガティブ思考に陥り、涙を流す。そんな三橋を見て阿部は「オレ泣かすようなこと言った?」と戸惑う。泉は「ううん」と首を振る。三橋はここで自分が祖父が経営する群馬の三星学園中学校でヒイキでエースをやっていたこと、球がすごく遅いことを明かす。阿部は「ヒッデエ監督だな」と言うが、三橋は「自分から降りるべきだったのにオレ3年間マウンド譲らなかった」と自責の念を語る。そんな三橋に阿部がかけた言葉が
阿部「マウンド譲りたくないのなんて投手にとっては長所だよ。投手としてならオレは好きだよ。」
スキといわれたことで、球を投げる覚悟をきめる三橋。だが、「けどガッカリさせるからあやまっとく」と保険をかける。
マウンドに立つ三橋。久々のマウンドを噛みしめていると、阿部が「春休み中にオレが作ったマウンドはどーよ」とこれまでどんな投手が来るか楽しみに待っていたことを語る。
どーよといわれても良いですと答えるしかなくね!?三橋も汗かきながらいかにも社交辞令といった風に答えてる。
阿部が「投げるの久しぶりだろ?」と訊くと三橋は「投げてたよ」と答える。家に投球練習場があるのでね…。阿部が「自主トレしてたんだ、偉いじゃん!」と褒めるとプレッシャーに感じた三橋はまた涙目で青ざめる。
阿部『これだけ扱いにくいとなるとわざわざこいつを使うこともないかな……』
この頃の阿部隆也はかなりヤな奴ですね。上辺では愛想よくしてるけど、内心考えてることがヒドい。っていうか投手を誰にするかなんて阿部が決めることじゃなくてモモカンが決めることだと思うんですけど、この男は一体何様目線でモノを語ってるんだ。
いざ三橋が投球をするとなると先ほどまでキャッチボールして遊んでいた人たちがズラッと並んで投手三橋の実力に注目している。三橋は『一球見せればダメピーだってみんなにバレる』と目に涙を浮かべるが、『三星を出るって決めた時に覚悟していたことだ、さっさと投げて終わりにしよう』と1球目を投げる。阿部は一瞬低いと思った球がミットの構えたところど真ん中に入ってきたことに驚く。周囲で様子を見ていた人から「おせ…」と言われてギクリとなった三橋はこれで終わった…とマウンドを降りようとするが阿部は三橋に返球して再度ミットを構える。何度か投球と返球を繰り返す。見物客は飽きてきたのかあくびをしたり蝶々を追いかけたりしている。三橋が『うっまだ?もうやだ〜』と涙目になったところで、立ち上がった阿部は目をギラギラ輝かせながら三橋に駆け寄ってくる。
阿部「三橋!!球種は!!!」
予想外の阿部の反応に面食らう三橋、4つの変化球がある旨を答える。モモカンも4つの変化球には驚いた様子。ここで阿部、花井に3打席勝負を挑む。その目的は三橋に自信を持たせてやること。
三橋は4番打者だった花井に勝てる気がしなくて「やるよ…けど、オレのせいで阿部君も負ける…」と弱気。そんな三橋に阿部が掛けた名言が
阿部「三橋、オレがお前をホントのエースにしてやる」
キャー!かっこいい!ま、この後「オレの言うとおりに投げろよ。首振る投手は大嫌いなんだ」っていうサイテーの発言をしていますが、「オレがお前をホントのエースにしてやる」はカッコいいよね!名言だよね!ま、真意はオレの言いなりになれっていうサイテーなこと言ってんですけどね…一旦それは置いときましょ。
花井との3打席勝負は三橋阿部の勝利。これまで自分で配給を考えても打たれまくってきた三橋は阿部のリードで花井から3アウトを取れたことで『オレはこのチームでホントのエースになれるかもしれない』と少し自信をもつ。
一方で花井は三橋の"まっすぐ"に食いつく。ここで阿部が三橋の"まっすぐ"の特異性と9分割の優れたコントロールについて説明する。9分割に驚くモモカンとシガポ。
阿部「今まで自分の力の使い方を知らなかったようだけど投手としてお前は充分魅力的だと思うよ」
阿部の直球の誉め言葉に三橋も水谷も西広も頬を赤く染めてる。
そらそんなこと言われたら嬉しいし照れてまうよ。っていうかこの頃の猫被り中の阿部君って人前でこんなクサい台詞を言えちゃう子だったんですね!?今の阿部君には言えない台詞じゃないっすかこれ。猫被ってるから言えるの?
三橋は「オレは阿部君がスゴイんだと思う」と返答し、それに対して阿部隆也悪い笑みを浮かべる。
阿部『わかってるじゃないか。オレのリードがなければお前はただ球の遅いだけの投手だ。自分の力のなさをよく覚えておけよ。お前は3年間オレの言う通りに投げるんだ!』
初期の阿部隆也性格ワリー!愛想よく振る舞いながらも内心考えてることが最低すぎる。腹黒いぞこいつ!こりゃモモカンに阿部君は捕手をわかってないって言われるわけだよ…。いやだってね、確かに阿部君の配給を考える頭脳は素晴らしいよ!?三橋は中学時代自分で配給考えててそれで打たれまくってたわけで、今回の3打席勝負で勝てたのは阿部君の力が大きいのは確かだよ!?でもさ、変化球4つもあって9分割のコントロールがある投手のことを『オレのリードがなければお前はただ球の遅いだけの投手だ。』って評価するのはおかしくない?阿部君以外にもちゃんと捕手やってる人なら三橋のことは評価してくれると思うんだ。球が遅いだけの投手って言い方はあんまりだ!
甲子園に行けると言い切る阿部に対して、青ざめながら「ムリです…」と弱腰の三橋。モモカンは「やる前からムリムリ言ってチームの士気を下げるような人に1番はあげない!GWの合宿の仕上げに三星学園と試合しましょう」と提案。チームメイトに詰られた記憶が蘇ってきた三橋「イイ…イヤダァッ」と泣き喚くがここでモモカンからケツバットをくらう。
モモカン「その弱気どうにかしなきゃマウンド登らせないからね!」
ここで再度甘夏を素手で握りつぶすモモカン。ビビる三橋・青ざめる阿部&花井・驚く田島。
モモカン「私は本気!エースになりたいなら性格ぐらい変えてみせてよ!」
<第1回終了>
ところで、阿部は三橋のコントロールの良さにはいつ気が付いたんですかね?まっすぐの特異性には最初に(または数回投げて)気付いたんでしょう。変化球は、三橋に「好きに投げてみて」って言ってたから何度か投球&返球を繰り返す中で三橋がまっすぐだけじゃなくて変化球も投げてみようって思って投げたんでしょう。9分割のコントロールにはいつ気付いた!?投球を繰り返す中で何度投げてもミット構えたところにドンピシャに球が来るからコントロールがいいことにはそこで気付いたよねきっと。ただそれだけで9分割に気付けるとは思えないから、やっぱ3打席勝負の前にサイン決めた時に知ったのかな。コースが内・真ん中・外の3つ、高さが5段階(ストライクゾーン3つと上下のボール球)のサインがあるって知った時の阿部の反応見てみたかった〜!