おおきく振りかぶって 原作漫画感想 2巻 <第6回>
<第6回 / あらすじと感想>
試合に勝ってお祝いの電話をいっぱいもらうとかいう変な夢を見てる三橋。電話の音だと思ったそれは実は目覚まし時計の音だった。母親に掛け布団を剥ぎ取られ目を覚ます三橋。もう7時、朝の練習に遅れそうで慌てる三橋。半袖のアンダーシャツが見つからなくてドタバタ。おにぎりを握ってくれる三橋母。三橋の中学時代は三橋と母は離れて暮らしていたので今一緒に暮らせる幸せを噛みしめてる三橋母、息子をぎゅうっと抱きしめる。
高校生くらいの男の子って反抗期で母親とはあんまりべったりしないイメージなんだけど三橋は反抗期は来ないのかねえ?やっぱ中学時代に離れて暮らしていたから反抗期どころじゃなかったのかな。
三橋母は車で三橋をグラウンドまで送ってくれるという。ご飯は車の中でおにぎりを食べるようにとのこと。
徒歩でグラウンドに向かってる栄口、『このチームなかなかおもしろそうだよな』と西浦野球部を気に入ってる様子。そんな栄口の目の前にボルボが止まる。三橋がばっと車から降りてくる。三橋は車の中から栄口が歩いてるのを見つけて思わず車を降りたらしい…が、あいさつしていいのか迷う。『返してくれるかな?ヤな顔されないかな?』とグルグルしながら勇気を出して「お…お、お、おはよう!」と言うと栄口はニコッと笑って「はよ!」と返してくれた。
三橋『栄口君はいい人だあ〜〜っ』
栄口は『三橋目が合うようになったなァ』と感心(?)してる。
三橋は中学時代、きっと三星のチームメイトにあいさつしたら無視されたりヤな顔されたりしたんだろうな〜って察しがついてしまって私は少し胸が痛くなった。
三橋母が栄口に「野球部の子?」と話しかける。礼儀正しく挨拶する栄口。三橋母は「じゃあここで帰るよ」と言い、去り際に肉まん二つのうち片方はお友達にあげるようにと言う。食い意地張ってる三橋は青ざめながら譲ろうとするが、明らかに二つとも食べたがってる三橋のことをわかってる栄口は「いいからお前が全部食いな」と断る。栄口は肉まんを貪る三橋を見ながら「こいつ意外に食い意地張ってるんだよね」とちょっと呆れた顔。
三星学園が群馬にあることを知ってる栄口は三橋の家が埼玉にあると聞いてじゃあ中学時代はどこに住んでいたのかと問う。三橋は親戚家に住んでたけど高校も三星に行くなら寮に入る予定だったと答える。「それは教育方針かなんか?」と問う栄口。
三橋「ううん。そこんち女いるから。同い年の」
同い年の女がいると聞いて食いつく栄口。
栄口「そーかー。女かー。高校まで一緒はマズイかー。へー…え、かわいい?」
三橋「…………」
考え込む三橋。
三橋「怒る…」
栄口「会話になってねーぞー」
三橋はその子とはイトコで小さいころから一緒に過ごしてきたから異性として見たことはないしかわいいかどうかなんて考えたこともないんでしょうねー…。っていうかかわいいか聞かれてもあまりに身近な人間すぎて客観的に見れないから、かわいいのかどうかわからないって感じ?
三橋は先日の三星学園との練習試合で三星に行くこと教えなかったら電話でスゴイ怒られたと言う。
栄口「そりゃ応援したかったんだろ」
三橋「投げてるとこはカッコわるいから見られたくないよ…」
栄口「なんでよ!勝ったんだぜ!かっこわるくなかったよ!」
褒められて「ウヒ」と照れる三橋。照れてる三橋を見て栄口も頬を染める。栄口を褒め返す三橋と「いいって褒め返さなくて」と照れる栄口。
三橋は栄口が中学時代に所属してたシニアについて聞く。阿部君と同じシニアチーム出身だったのかと思いきや、阿部とは中学が一緒なだけでシニアは別チームだったとのこと。阿部が所属してたシニアチームはブロックで一番強かったらしい。
栄口「つーか一個上にスゴイ投手がいたんだ」
"スゴイ投手"ときいてドキリとする三橋。
栄口「阿部は2年時からその人とバッテリー組んでて一回関東でベスト16になったりしたからてっきり同じ高校に行くと思ってたんだけどね」
グラウンドに到着する。既に到着してるメンバーはグラ整中。「うっす」と笑顔で挨拶する阿部。
ここの阿部の顔めっちゃ好き!さわやか!かっこいい!イケメン!
三橋は阿部が"スゴイ投手"とバッテリーを組んでたことを知って、自分はその人と比べられてるはずだと青ざめる。"スゴイ投手"がどんな投手だったのか気になる三橋。
シガポから今日から練習前に瞑想すると告げられる。面食らう西浦野球部員のみんな。
リラックスしてる時に出る脳波のα波を出す訓練をしたいらしい。じゃあリラックスって何かというとただ単に力を抜くってわけじゃなくて"余計な力を抜く"ということ。それはつまり"集中してる"ということ。シガポ曰くリラックスと集中は同じものだそう。
では今度は集中とはなにか?それは"何も考えずにただ備えること"。事が起こった時にアレコレ頭で考えずに体だけで反応するのがレベルの高い"集中"だという。そういう集中は長い時間保てるものじゃないから野球の試合中の約二時間ずっと集中してろってことではなく、例えばバッティング中の投手が投げてから捕手が取るまでの0.4秒といった瞬間的な話だという。例えば9回裏ツーアウトサヨナラのチャンスでリラックスして打席に立つ、なんていう難しそうなことが条件付けをすることで反射でできるようになるという。
とはいっても今日明日ですぐにできるようにはならないのでまずはα波の出てる感じを覚えることから始める、そのために瞑想するということでようやく最初に話がつながる。
α波がでているかどうかは手の温度でわかるという。手の平は緊張すると冷えてリラックスすると温まる。この差は大体2度でこれは触ってわかる温度差だとのこと。そこでこれから体感瞑想というものをやる。体感瞑想では体のどこか(今回は手の平)に意識を集中してそこが温かくなるイメージを持つ。実際に温度が上がればα波が出ていると判断できる。
部員全員で手をつないで円を作る。阿部は三橋と手をつなぐ。三橋の手はヒヤリと冷たい。
いつの間に三橋の隣に来ていたんですか阿部君!ついさっきまで三橋の両隣りは田島と栄口だったのに!阿部は水谷と花井の間いたはずでは!?そんなに三橋と手をつなぎたかったのか阿部隆也!!
目をつぶって座り、体感瞑想を始める。呼吸はゆっくり長く。皆で呼吸を合わせる。5分経ったところで瞑想は終わり。水谷は瞑想中に寝てしまっていたのでビククッと目を覚ます。阿部は三橋の手が瞑想しても冷たいままだったことを気にしてる。先日モモカンに「信頼されるっていいもんでしょ」と言われた時のことを思い出しながら、『ま、相手は投手だからな。そう簡単にいくとは思ってないさ!』と気持ちを切り替える。
阿部は投手という生き物をすごい特別視してるけど、私野球知らないからわかんないんだけど投手ってホントにそんなクセの強い人たちばかりなの?
大きな掛け声を出しながらランニングする西浦ーぜ。周りの人から注目されて恥ずかしそう。向かう先は野球場。
ランニングがつらかったのか、それとも声出しで注目されたのが恥ずかしかったのか涙目の花井がかわいい。阿部?泉?(どっちだかわからん)も『こりゃー度胸つくぜ』と顔を赤くしてるのがかわいい。
どうやら春大の試合観戦に来たらしい。浦和総合対武蔵野第一の試合でこれに勝つとベスト8。武蔵野第一ときいて嫌そうな阿部。
観客席に着くと田島が「オレ日焼けしよ!」と言いながら服を脱ぎ始める。当然モモカンに怒られて、脱いだ服をせっせと拾い服を着る田島。
モモカンはまだしも篠岡もいるし、西浦メンバー以外の一般人もいるのでやめてください田島様…。こんなところでなんつー、とんでもないことをしでかすんだ。
水谷・花井・泉・沖はどっちの方が強いかと予想を立てる。「浦総かな」「武蔵野は野球よりサッカーだもんね」「サッカー部の応援したくて武蔵野いく女いたよ」「野球部人気なさそうな学校だよね〜」と会話していると武蔵野第一のユニフォームを着た人が観客席に近づいてくる。「やべ、聞こえたかな」とドキッとする4人。武蔵野第一のユニフォームを着た人はフェンスをガシャッと掴む。怒られると思って怯える4人…だがその人は「タカヤ!」と叫ぶ。「隆也!タカヤ!ちょっと来いよ!」と大声を出す武蔵野第一の部員。まだ出会って一ヶ月の西浦野球部、普段は名字呼びなので"タカヤ"が阿部のことだと分からない。
泉「タカヤさーん呼んでますよー」
篠岡は"タカヤ"が阿部のことだと気付いて阿部に声をかける。
ここ!三橋と阿部が隣に座ってる!それだけで嬉しい私!
阿部は内心『チ』と毒づきながらフェンスの側まで降りていく。三橋はここで阿部の下の名前がタカヤだと認識する。
まだ出会って一ヶ月とはいえ、ほぼ毎日練習で顔合わせてるチームメイトの下の名前くらい覚えてないものかねェ?部員たった10人(篠岡いれれば11人)しかいないのに。
栄口は阿部を呼んだ武蔵野第一の人が榛名だと気付く。三橋に今朝話題に上がった"シニアで阿部が組んでたスゴイ投手"があの人だと説明する。水谷・花井・泉・沖もタカヤって阿部のことだったのかぁとここで知る。
阿部は「ちわす」と挨拶をする。
不本意なのが顔に出てるぞw
榛名「お前どこ入ったんだよ」
阿部「西浦っす」
榛名「ニシウラ?どこそれ?」
武蔵野第一の捕手(秋丸)が近寄ってくる。「西浦だよ。同じ地区だろ!」
榛名「ええ?オレ野球部ないトコはわかんねェから…」
秋丸「そういえば西浦って軟式だった…ですっけ?」
阿部「今年から硬式になりました」
榛名「今年から?じゃあ先輩いねえんだ?お前もつくづく人に従えない性格だよなァ〜〜」
ニヤリと言う榛名に内心ムカァとする阿部。挑発的なことを言う榛名を窘める秋丸。「試合前だし、アップだってまだなのに」と言われた榛名は「オレは4回からなんだからいいんだよ!」と答える。4回からという言葉にピクリと反応する阿部。
榛名「試合終わるまでいろよ」
阿部「こっちも団体行動中ですから」
フイと顔を背ける阿部
榛名「なんだその物言いは〜〜〜!!」
榛名は阿部がシニア時代に榛名の球を捕れるようになるまで半年かかったことや身体中アザだらけだったこと、阿部のパスボールで負けた試合があったことを口する。
はー!?イヤミなやつだな!聞いてるこっちが腹立ってくるわ。
榛名「また捕れなくなってんぜ。よく見とけ」
要するに、榛名はあの頃よりももっと球が鋭く速くなったことを自慢し、阿部に見せつけたいらしい。なんだか鼻持ちならないヤツ。
榛名と話し終わって戻ってきた阿部に栄口が「榛名さんだろ、でかくなったね」と話しかける。続けて栄口が阿部は榛名と同じ学校に行くと思ってたと言うと阿部は「ぜってえヤだよ」と強く否定する。強い口調に内心驚く三橋。
栄口「なんで?榛名さんスゲエ投手だったじゃん」
阿部「あいつは最低の投手だよ」
私はすでに原作最新話まで読み終わってるので知ってるけどシニア時代の榛名はマジクソ野郎だったもんねぇ。っていうか今の会話にしても鼻持ちならない感じがぷんぷんする。今更わざわざ阿部のパスボールで負けた試合のこととか持ち出さなくていいだろうが!ヤなヤツ、ヤなヤツ、ヤなヤツ…。
<第6回終了>