おおきく振りかぶって 原作漫画感想 11巻 <第21回>
<第21回 / あらすじと感想>
4回戦後、球場の外で待ってる西浦高校野球部員。花井が電話を受ける。車が動けないので皆で荷物を持って駐車場まで持っていくことになった。バットケースを持った三橋に後ろから阿部が「おめーは持つなよ」と話しかける。ドキッとしてケースを落としそうになる三橋。慌てる田島と阿部。
阿部はホントに後ろから話しかけるの好きなw
巣山が「どれオレが持ってやろ」と代わりに持っていってくれる。
巣山君テライケメンっす
阿部「オメーの右手の突き指一本で終わるんだからなァ。荷物番してろ!」
田島「オイオイ、今危なかったのはバットだろ。ヒビ入ったら使い物にならないのに」
阿部「バットは最悪買えるじゃん」
田島「なにおーっ。その理屈はおかしいだろ!三橋だってそー思うはずだ!」
阿部「あーわりあり。だってあいつあんま自覚ねーからよー」
田島が意外と常識人で阿部が怒られてるのがかわいいw
荷物番してる三橋に阿部父が話しかけてくる。知らない人にビビる三橋。阿部父は普段阿部と渡り合ってるんだから三橋が小心者なわけないと思ってるらしい。硬直する三橋。
阿部父「三橋君て隆也のこと怖くない?」
三橋は『怖い』と思いながら頷く。
阿部君のこと、怖いんかーい!www
おおい、阿部隆也まずいぞ!バッテリーとして投手に怖がられてる捕手は良くないです!
阿部父は阿部母からの電話を受けて「じゃあ三橋君!次も頑張れよ!」と去っていく。
夜、美丞大狭山では捕手の倉田が自主練中。そこに宮田が「ミーティング始めるぞ」と呼びに来る。倉田と宮田は正捕手をめぐって競い合ったライバル。宮田は今でも捕手の座を狙ってると宣言する。一方で倉田の正捕手採用に納得しているとも言う。でも倉田は呂佳から自分の言うことを聞くなら推してやると条件を出されてそれを呑んで正捕手になったようだ。倉田が揃ったところで美丞大狭山は5回戦(対西浦)ミーティング開始。
三橋家では三橋父が中学時代は試合に絶対来るなと言われたことを話している。三橋父は明後日の試合見に行くことを三橋が許してくれるかどうか心配しているらしい。そこに帰ってくる三橋。おみやげの焼きまんじゅうに大喜び。三橋父が話しかけてるのにあんまり聞いてない三橋。だが三橋父がキャッチボールしようと提案すると三橋は「ダメだよ!今日は試合で投げたからもう投げちゃいけない。」ときっぱり断る。三橋父はあんまり家に帰ってこないので高校に入って三橋が球数管理されてることを知らない様子。「お前一日中投げてんじゃんよ」という三橋父。
三橋「オレ、投げてないよ。だってオレは…フヒッ」
"オレは大事にされている"と考えてニヤける三橋。
三星では大事にしてもらえなかったもんな(涙)
三橋父は明後日の試合の日休みなんだとおずおずと切り出す。三橋は「じゃあハマちゃんに会いに来る!?」と答える。
なんでだよ!そこは「試合見に来る?」っていうとこやんw
でもそれはつまり応援に来てもいいということ。驚く三橋父。
三橋『阿部君の言うことは全部聞くんだ!』
だいぶ阿部君に調教されてますね…。ちょっと、バッテリーとしての方向性が間違っているような気がしなくもない。
阿部家では、阿部と阿部父が今日の試合のビデオを見ながら反省会。
阿部父「ピッチャーは打たれた球、納得して投げたのか?」
阿部「納得とかあいつは関係ないよ。オレの言う通り投げるだけだから」
阿部父「なに〜〜?お前投手を何だと思ってんの?」
阿部「そういう意味じゃないよ。三橋はさあ……、……だからオレを信頼してんだよ……。」
うん…まあ、信頼してるよ。信頼っていうか依存状態になりつつあるけど。
つか三橋が阿部の言うとおり投げるのは阿部が初対面の時に「オレの言う通りに投げろ」って命令したからでもあるんだよね。それを忘れないでよね。
阿部父『信頼なんて大層な言葉を使うね。こりゃ茶化したらかわいそうか。だけどなァ……』
阿部君が怖いと頷いた三橋を思い出す阿部父。
うむ、確かに信頼と呼ぶには阿部と三橋は力関係が不健全だな。阿部父が正しいわ。
阿部父「お前三橋とうまくやってんの?」
阿部「え、やってるよ」
え〜〜〜?う〜〜〜ん?そう?
阿部父「……お前、友達いないんじゃないの?」
阿部「はあ?なんでいきなりそうなんの?投手と友達になる必要はないでしょ?」
阿部父「そうじゃなくてさァ、お前が今三橋とうまくやってると思ってんならお前の友人関係もたかが知れてるなっつーこと」
阿部父の指摘はごもっともなんだけど、その言い方は阿部君さすがにかわいそう…っていうか阿部は今日阿部父が三橋と接触したこと知らないからさ、三橋が阿部のこと怖いって言ってたってことを説明してあげなきゃ伝えたいこと伝わらないぜ?言葉が足りないところは親子そっくりね。
阿部「……違うって。オレだって三橋相手じゃなきゃ"うまく"の基準はもっと高いよ。はじめなんて冗談じゃなく言葉通じなかったんだから」
まーそれは本当ね。
阿部父「へ〜〜え、言葉がねえ」
信じられないかもしれないけどこれは本当なんですよお父さん
阿部「ちょっと……、オレホント努力してんだぞ。なんか三橋って変わってて、10分会話続けんのだってスゲー大変でさ」
阿部父「お前が相手だからじゃないのお?」
阿部「ちげえよ!!」
カッとなって食卓を叩く阿部。「食卓を叩くな」と叱る阿部父。「タカを挑発しないで」と止める阿部母。
うーん、阿部の言い分も阿部父の言い分もわかる。
三橋は確かに変わり者だし、あの三橋語エキスパートの田島でも10分会話続けられるかどうかは定かじゃない。
でも三橋が阿部相手に萎縮していて、阿部相手だと余計に喋れなくなるのも事実。阿部はせっかちだし血気盛んだからすぐ怒鳴っちゃうしね…。
でも阿部君は阿部君なりに三橋のこと大切に思ってるんだよ。それはわかる。わかるからこそもどかしい。
阿部は『オレ友達いるよな』と考えながら中学やシニアの友人と高校入ってから一度も連絡してないし来てないと気付く。
阿部『言われなくても今がなんかおかしいのはわかってんだよ!だけど、オレはこれでも一生懸命やってんだよ!!』
確かに。君の努力は認めよう。
今日は埼京スポーツの記者の取材がある。花井は浜田に「情報は極力漏らさないように、そして愛想はよく」と伝える。阿部と三橋は昼休憩中に明日の試合の打ち合わせをする必要があるので2人で練習を抜ける。阿部は「数学準備室に弁当を取りに行って学食のテーブルで食おう」と言う。学食ときいて『学食やってるならなにか食べたい!』と思う三橋。
三橋『あ、違う、中入れるけど、夏休みは学食やってない…でも合宿してる部は学食で食べるって原君が言ってた…もしかしたらやってるかも。阿部君、知ってるかな?聞こうか、行けば分かるから、聞かなくていい…な』
阿部『なんっも考えてなさそうだ。カギかけるのおっせーし』
うーーーん、三橋はいっぱい色んな事考えてるんだけど、阿部は何も考えてないと誤解してる。すれ違ってるなぁ。三橋も田島にだったら気軽に「学食やってる?」って聞けるだろうに阿部相手だとそんな簡単なことすら聞けないし。
阿部「お前さあ、オレに不満とかある?」
三橋「!!?」
ブンブンと首を横に振る三橋。
阿部「リードについては?」
ブンブンと首を横に振る三橋。
阿部「ならいい」
阿部君!!日本語が下手!!お前絶対現国できないだろ?国語がダメってことは英語もできないな?そんな言い方で三橋との関係性が是正できるわきゃねーでしょォ!!
三橋『不満っぽいこと、オレしちゃったのか?いつ、どこで……もっと気をつけなくちゃ……阿部君に嫌われたらオレはおしまいだ……!』
あ、こっちにも問題あるわ。完全に阿部君に依存してる。阿部君がいなきゃ自分は無能に戻っちゃうって思ってる。でも中学時代自分で配給考えて打たれまくってた三橋は阿部のリードのおかげでアウト取れるようになったんだもんな。そう思っちゃうよなあ。どうしたら三橋は自分が阿部君がいなくてもダメピじゃないって思えるようになるんだろ。
翌朝の花井家では新聞を見て花井が載ってることに気付いた花井母が双子の妹たちを起こす。妹たちも初見では気付かないくらい小さく載ってる花井。
夏大5回戦(対美丞大狭山戦)の直前。
球場で再会する三橋父と浜田。花井家の妹2人にメロメロの息子しかいない母たち。
花井の妹たち超かわいい。モテるだろうな〜。こんなかわいい妹たちがいて、あんなしっかりしたお母さんがいて、どうして花井は男尊女卑思想に染まってんだ?野球界隈の文化?
試合前の西浦高校野球部ではモモカンが先発投手の竹ノ内をどれだけ早く捕まえられるかで勝負が決まるから最初から気合入れていくようにと指示を出す。
桐青高校の河合が予備校サボって観戦に来る。
河合『オレは西浦が負けるところを見たいのか』
どうなんすかね?自分たちを倒した学校が負けたら嬉しいもんなの?それとも先輩の呂佳さんがコーチやってる美丞大狭山の方をヒイキにしているだけ?
<第21回終了>